三谷幸喜監督(63)が24日(日本時間25日)フィンランドで開催中の第37回ヘルシンキ映画祭に特別招待された新作「スオミの話をしよう」の海外初上映に登壇した。フィンランド語でフィンランドを意味する「スオミ」を、長澤まさみ(37)演じる主人公の名前にした縁から上映されたが、会場は爆笑の渦に包まれた。同監督は「主人公の名前をスオミにして良かった!」と感激した。
英題「ALL ABOUT SUOMI」が上映されたヘルシンキ最古の映画館「Finnkino Maxim」は、題名に引かれた地元の映画ファンや在住邦人がチケットを買い求め数時間で完売し、映画祭側が追加上映を設定した。上映中は終始、笑い声が聞こえ、ラストのミュージカルシーンで三谷監督が作詞した楽曲「ヘルシンキ」が流れると手拍子が起きた。歌詞に「ヘルシンキ」が出てくると、笑いは最高潮に達した。
偶然が結び付けた縁だった。三谷監督がブルーレイを見ようと字幕選択した際、たまたま「suomi」の文字を発見。「日本人っぽくもあるけど、あまり聞いたことがない名前だな」と主人公の名前に決めてから設定が湧き出し、エンディング楽曲まで生まれた。そんな繋がりから映画祭のペッカ・ラネバ・アーティスティックディレクターが鑑賞し、特別招待された。
三谷監督は上映後の質疑応答で「正直、脚本を書いて映画を作っている時は、そんなつもりはなかったんですが今作ほどヘルシンキ映画祭にピッタリな作品はないなと」と胸を張った。そして「『ふざけんな!』とか言われたら作った意味がないとさえ思ったんですがホッとしています」と安堵(あんど)していた。
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