史上唯一の毎日王冠連覇 オグリキャップとイナリワンの壮絶な叩き合い

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2024年10月01日 07:00  netkeiba

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08年に東京競馬場に戻って来たオグリキャップ(撮影:下野雄規)
 「伝説のラストラン」となっている90年の有馬記念など、多くの名勝負を繰り広げたオグリキャップだが、GI以外にも印象に残るレースは数多くある。中でも89年の毎日王冠は息詰まる熱戦だった。人気のGIウイナー2頭の叩き合いで写真判定に持ち込まれた一戦を振り返る。

 前年の4歳時、オグリキャップは当時のJRA重賞連勝記録となる6連勝で毎日王冠を制した。そして翌年の5歳時も秋初戦のオールカマーを快勝してから毎日王冠に向かった。単勝は1.4倍の圧倒的1番人気。2番人気は前走の高松宮杯を制したメジロアルダンで2.9倍。3番人気は天皇賞(春)と宝塚記念を連勝中のイナリワンで9.0倍。多くのファンは連覇を信じていたが、そう簡単には事が運ばなかった。

 レースは大方の予想通り、レジェンドテイオーの逃げで幕を開けた。3番手にメジロアルダン。オグリキャップは中団。イナリワンはこれをマークするような位置取りとなった。迎えた直線、メジロアルダンが手応え良く先頭に並びかける。大外からオグリキャップ。この2頭の真ん中からイナリワンが脚を伸ばす。残り100mで3頭の馬体が並んだが、勢いはGI馬の2頭が上だ。内のイナリワンと柴田政人、外のオグリキャップと南井克巳。壮絶な叩き合いは僅かにハナ差、オグリキャップと南井克巳に凱歌が上がった。

 オグリキャップは次走の天皇賞(秋)でスーパークリークの2着に敗れたものの、マイルCSでバンブーメモリーとの激闘を制し、2つ目のGIタイトルを獲得。そこから連闘で挑んだジャパンCでもホーリックスからクビ差の2着となり、多くのファンを熱狂させた。一方のイナリワンは天皇賞(秋)で6着、ジャパンCで11着と崩れたものの、有馬記念で復活のGI・3勝目。この年の年度代表馬に選ばれることとなった。

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