「瀬戸しお マズイ」の検索結果はありません――米菓企業の広告が面白い 狙いは?

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2024年10月03日 08:21  ITmedia ビジネスオンライン

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 「瀬戸しお、マジで悪魔の食い物」「瀬戸しおは煎餅界最強」――栗山米菓(新潟市)の交通広告が話題を呼んでいる。SNSに投稿されたものを、そのまま広告に生かしているようだ。この独特な広告戦略の背景には、どんな狙いがあるのだろうか。


【画像】「起きたらまず瀬戸しおを吸います」 実際に駅に掲出された“エゴサ”広告


 栗山米菓は、1947年創業の米菓メーカーで「ばかうけ」などの看板商品で知られる企業だ。同社は9月上旬に渋谷駅をはじめとした東急線主要10駅、JR新宿駅などに米菓「瀬戸しお」の交通広告を掲出。広告の内容は、X(旧:Twitter)上で一般ユーザーが実際に投稿した内容「そのもの」だ。一方、「瀬戸しお マズイ」で検索した結果ヒットしなかったという“オチ”も付け加えている。


 これらの広告を実際に見たXユーザーからは「面白過ぎる」「ここまで言われると食べてみたくなる」といった声が上がっている。


 こうした広告を掲出した経緯や狙いについて、栗山米菓に聞いた。


――広告のターゲット層や、狙いは。


 日ごろからSNSに慣れ親しんでいる世代をターゲットとしています。実際にXに投稿された内容をそのまま掲出することで、情報拡散を狙いました。


――掲出場所に渋谷駅を選んだ理由は。


 「どうやらうまいらしい」というメッセージを広く拡散するために、個人の情報発信力が高い渋谷を選びました。


――「Xの検索結果をそのまま掲載する」という発想はどのように生まれ、どのような効果を狙ったものか。


 日ごろからXの投稿を見ていて、瀬戸しおは他ブランド以上にファンの方の投稿の熱量が高いことを認識していました。


 瀬戸しおは認知率にまだ課題がありますが、知っている人はそのおいしさのファンになってくれている人が多い商品です。瀬戸しおを知らない人や食べたことがない人に「うまそうだ」と思ってもらうために、企業側のメッセージよりも、ファンの方のユニークな生の声をそのままお届けした方が説得力があり、面白いのではないかと考えました。また、良い意味でCMらしさがなく、口コミの効果が得られると考えました。


――広告を見た人からは、どのような反響が集まっているか。


 多くの方々にこの広告の意図をくんでいただき、好意的な反応をいただいています。瀬戸しおファンの声に触れた方々から、興味を持っていただけているようです。


――広告を見たXユーザーの反応についてどう受け止めているか。


 多くの皆さんにこの広告の意図をくんでもらいありがたいです。瀬戸しおファンの声に触れた方々に、ぜひおいしさを実感していただきたいと思っています。



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