「挑戦1年目で『これで、おしまい』はない」トヨタ/GR加地MS担当部長が語る宮田莉朋、平川亮の2025年の方向性

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2024年10月09日 18:00  AUTOSPORT web

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TOYOTA GAZOO Racing 2024年シーズン国内レース体制発表会で取材に答えた加地雅哉モータースポーツ担当部長/技術室長
 TOYOTA GAZOO Racing(TGR)のモータースポーツ活動で現場を統括する加地雅哉TGRモータースポーツ担当部長/BR GT事業室がF1、F2が開催されたイタリアGPのモンツァに姿を見せた。加地氏の渡欧の目的が気になるところだが、ひとまず今季ドライバー育成の一環として欧州に送り込んでいる宮田莉朋(FIA F2ロダン・モータースポーツ/TGR WECチャレンジプログラム)、そして平川亮(TGR WEC8号車レギュラードライバー/マクラーレンF1リザーブドライバー)のふたりの今季、そしてこれからについて聞いた。

⎯⎯2024年シーズンのFIA F2選手権もいよいよ終盤戦に突入します。ここまでの宮田莉朋選手のレースをどのように見ていますか。
「そう簡単にいかないことは、もともとわかっていましたから、結果そのものに一喜一憂はしていません。今年は一年目ですから、すべてが学びの年だと思っています。走ったことがないサーキットが多く、タイヤメーカーもこれまで経験したことがない中、本人はいろいろと学び、頑張ってくれていると思います。結果にこだわりすぎず、結果には表れないパフォーマンスをしっかりと見ていくというのがわれわれのスタンスです」

⎯⎯2024年シーズンの残りのレースに期待することは?
「残っているレースが行われるサーキットも、走ったことがないコースやあまり馴染みがないところなので、引き続きひとつでも多くのことを学んでもらいたい。その中で何らかの形で結果が出てくれれば、本人の自信になり、流れに乗っていくことができると思いますし、来年につながると思います。ただ、もし結果が出なかったとしても、走りそのものはしっかりとやるべきことはできていると思います。オーバーテイクできる場面でしっかりとオーバーテイクしていますし、バトルの中でも状況をコントロールして危険回避もできている。あとはこれまで学んだことを生かして、もう少しプッシュすることができれば、結果もついてくると思います」

⎯⎯来年に向けて、何か決まっていることはありますか?
「まだ決まっているものはありませんが、(FIA F2に)挑戦1年目で『これで、おしまい』というのも、それはない話です」

⎯⎯どのチームで走るのかということについては?
「まだ話し合いは継続している最中です。いろいろな可能性を検討しているところです」

⎯⎯宮田選手以外のドライバーの海外チャレンジについては?
「将来、若い選手が世界のトップを目指して戦えるよう、人材育成を続けていきたいという方針は変わりありません。具体的なことはまだ言えませんが、候補を絞り込んでいる最中です」

⎯⎯平川亮選手のF1での活動についての印象を教えてください。
「マクラーレンでのテスト走行はすごく良かった。タイムも含めて、パフォーマンスそのものも非常に良い結果でした。着実に成長しているので、今後にしっかりと繋がっていけばいいなと思います」

⎯⎯今後というのは?
「まだ協議中なので、いまはまだ何か言える段階ではありません。ただ、しっかりとしたパフォーマンスを持っているドライバーで、まだまだ伸びるドライバーだと思っているので、持てるチャンスは有効に使いたいと考えています。それはモリゾウさんも同じ考えで、『全力でサポートしよう』と言っているので、われわれもしっかりと支援していきます」

⎯⎯ドライバー育成でパートナーを組んでいるマクラーレンは今年チャンピオンシップを争っています。加地部長にはいまのマクラーレンはどのように写っていますか。
「これまで努力されてきたことが結果に結びついて、いますごく雰囲気もいいように思います。それはクルマの開発だけでなく、ドライバーのパフォーマンスをアップさせるという部分においても、能力が高い素晴らしいチームだと思います。現在の結果は出るべきして出ているというのが私の印象です」

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