10月なのに「めっちゃ暑い」…冬の天気どうなる? 予報士「日本海側では大雪になる可能性」【Nスタ解説】

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2024年10月15日 21:47  TBS NEWS DIG

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TBS NEWS DIG

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10月にもかかわらず暑くなり、東京都心は4日連続「夏日」を記録しました。この冬はどのような傾向にあるのでしょうか。

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15日(火)30度以上の夏日続出 東京は20日(日)に気温急降下

南波雅俊キャスター:
15日(火)は、真夏日(30度以上)が37地点、夏日(25度以上)が490地点となりました。西日本を中心に真夏日の場所があり、広い範囲で夏日でした。

気象予報士 広瀬駿さん:
平年は22度ほどですが、東京では26.6度と9月のような暑さでした。今年はずっと暑いと言っていますが、季節の進行が1か月遅れて進んでいるような状況です。

南波キャスター:
16日(水)朝と20日(日)朝の気温です。16日(水)朝は約1500mで12度と暖気が覆っているということなのでしょうか。

広瀬駿さん:
暖かい空気で、地上では25度を超える目安です。ただ、日曜日の朝に寒気が南下し、今シーズン初めて冬型の気圧配置になります。

0度は高い山で雪が降る目安で、−6度は平地でも雪が混じってもおかしくないくらいの寒気なので、20日(日)には北海道の平地でも雪が混じって初雪の便りが届くほど、季節感が一気に変わる週末になりそうです。

南波キャスター:
東京の最高気温、19日(土)は28度と夏の陽気ですが、20日(日)は22度、21日(月)は19度の予想となっていますね。

広瀬駿さん:
平年は21〜22度ぐらいなので、19日(土)〜21日(月)の3日間で季節が2か月分変わるイメージです。一日で1か月先まで、気温が進んでしまうため、体調管理が大変かもしれません。

19日(土)は雨が降る予報で、ムシムシと感じられる、不快な暑さの日がまだ残っています。夏の高気圧はだんだん弱まってはいるのですが、例年よりは強く南に存在しているため、28度まで気温が上がる可能性があります。

その後は夏服はしまっても良いかと思いますが、来週も24〜25度と予想されている日もあるので悩ましいです。

この冬の天気はどうなる?海水温が高い影響は?

南波キャスター:
10〜12月の3か月予報(平均気温)は、以下のようになっています。

▼10月 全国的に高い見込み
▼11月 北日本は平年並みか高い
それ以外はほぼ平年並み
▼12月 全国的にほぼ平年並み
(気象庁のHPより)

広瀬駿さん:
昨シーズンは記録的な暖冬でしたので、平年並みの予想でいうと12月は初冬らしい状況になるでしょう。

この冬はラニーニャが発生する確率が高く、日本は寒気が南下しやすい傾向にあります。

ラニーニャとは、南米のペルー沖の海水温が平年よりも低くなることで、いろいろな高気圧が強まったり弱まったりするようになり、南米起点なのに全世界的に異常気象が連鎖する現象です。

夏は暑さが厳しくなり、冬は寒くなるなど、全ての現象に極端にメリハリがつくようなイメージです。

南波キャスター:
ラニーニャが過去に発生したことがあります。

▼2020年12月
関越自動車道で大雪による2000台以上の立ち往生

▼2022年1月
東京都心で最大10センチの積雪

広瀬駿さん:
ラニーニャが発生する可能性は少し低くなっていますが、日本海側で特に雪が降りやすい状況になるのではないかと思います。

日本海は暖かい海流が流れているので、寒気がやってきたときに日本海で雪雲が発達しやすいです。

冷たい空気が流れ込んできているのに海は暖かい状況なので、冬の露天風呂のようなイメージです。冬の露天風呂は、寒いのにお湯は熱いので湯気がたくさん立ち上るわけですが、同じようなメカニズムで日本海では雪雲が発達します。

今年の夏の記録的な猛暑で海が温まっているため寒気がやってきたときに、いつも以上に雪雲が発達して、特に初冬は日本海側で災害に繋がりうるような大雪になる可能性があります。大雪災害には備えていただきたいです。

関東の大雪は冬の寒気の動きとは別で、南岸低気圧がやってきて雪が降るパターンが多いのですが、関東も他人事ではないと思って雪の情報に気をつけながら過ごしてください。

井上キャスター:
ちなみに昨年の冬は暖かかったんでしたっけ?

広瀬駿さん:
昨年は3か月通してみるとかなりの暖冬だったので、スキー場で雪が降らないなど日本海側は雪不足に悩まされる状況でした。

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<プロフィール>
広瀬駿 気象予報士
1989年愛媛県生まれ
気象予報士・防災士・健康気象アドバイザー
横浜国立大学大学院で台風を研究

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