NHK稲葉会長「9月の段階で相当進んでいた」旧ジャニーズ性加害で補償内容など確認し起用再開

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2024年10月16日 16:15  日刊スポーツ

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日刊スポーツ

東京・渋谷のNHK(2023年10月撮影)

NHKは16日、都内の同局で定例会長会見を行い、稲葉延雄会長が24年度から見送っていたSMILE−UP.(旧ジャニーズ事務所)や、新会社「STARTO ENTERTAINMENT」所属タレントの番組起用再開を正式発表した。今年大みそかの「NHK紅白歌合戦」についても出演オファーを行う可能性が高まった。


稲葉会長は「紅白」への起用については「紅白歌合戦の制作に向けて判断したわけではないですが、本日をもって制作現場の判断で、契約再開が可能といたします」と話した。


また、同じく会見に登壇した山名啓雄メディア総局長は以前、レギュラー出演していたタレントが復帰することなどの可能性を問われ「番組が起用したいと考えるならば、ぜひ出演していただきたいという場合に依頼するということなので、必ずしもありえない話ではない。基本的には現場が判断すること」と語った。現状、何か番組出演などが決まっている案件はないといい、「紅白」出演については今年の活躍や世間の支持など従来の観点から選定しつつ「検討の俎上(そじょう)に上がった時に考えていくことになる」とした。


NHKは昨年9月、旧ジャニーズ事務所創業者ジャニー喜多川氏(19年死去)の性加害問題を受け、所属タレントへの新規の出演依頼を当面行わない方針を発表していた。同年末の紅白では第30回(79年)以来44年ぶりに同事務所タレント出演がゼロに。今年3月末をもって、既存番組への所属タレントの出演も基本的になくなった。民放各局が起用を継続、再開する中で、一貫して起用ゼロの方針を続けていた。


SMILE−UP.らの取り組み状況について、稲葉会長は「9月の段階で相当程度進んでいたことは確認できていた」と明かし、同月末に先方からも補償内容や今後の見通しについての説明を受けたという。その上で直接の対話を進め、詳細状況を把握、確認し、この日の公表に至った。


再び問題がみられた際に起用を再度停止するのかという質問も飛び、稲葉会長は「万が一これから先、全く何かが起こらないとも言えない。しかし、そうしたことが起こるとは今のところ考えていません。補償でもいろいろな問題が残っている状況ではあるので、引き続き両者とコミュニケショーンをとって密に観察していきたい」とした。

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