山崎育三郎企画「昭和元禄落語心中」に黒羽麻璃央&中村梅雀出演「和物なので学びたい」

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2024年10月18日 04:00  日刊スポーツ

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ミュージカル「昭和元禄落語心中」のメインビジュアル。上から古川雄大、山崎育三郎、明日海りお

山崎育三郎(38)が自ら企画したミュージカル「昭和元禄落語心中」(25年2月28日〜3月22日=東京・東急シアターオーブ、同29日〜4月7日=大阪・フェスティバルホール。福岡公演も開催)のメインビジュアルが18日、解禁された。


また、黒羽麻璃央(31)と中村梅雀(68)の出演も決定。日本のオリジナルミュージカルの創作という宿願を果たすべく、出演と企画を兼ねる山崎は「日本物、和物なので、たくさん学びたいと思います」と、梅雀との舞台での初共演に強い意欲を見せた。


「昭和元禄落語心中」は、戦前から平成に至る落語界を舞台に、人々の生きざまを描いた雲田はるこ氏の漫画が原作。18年に実写化したNHKドラマに出演した山崎が、撮影中から作品性に魅了され「ぜひミュージカルにしたい!」と熱望。宝塚歌劇団所属の劇作家・舞台演出家の小池修一郎氏(69)に、所属事務所・研音の明日海りお(39)と古川雄大(37)を交えての企画立ち上げを提案し、自ら明日海と古川に声もかけた。小池氏も雲田氏に直接、ミュージカル化が可能か話を持ちかけ、快諾されたことで企画が実現した。


ビジュアルは、山崎がドラマ版に続き演じる天才肌で豪放磊落(らいらく)な助六と、古川が演じる努力家で繊細な菊比古(八雲)の落語家2人と、固い友情で結ばれた2人と懇意になる明日海演じる芸者・みよ吉の思いが複雑に絡み合うかのような1枚となった。そろい踏みでは初共演の3人による、劇中の1場面のような臨場感に満ちたメインビジュアルが完成した。


明日海は「和装ならではの、みよ吉らしい艶っぽさが出せたら…と思いながらカメラの前に立たせていただきました。何かを守りつつ、1人で生きている女性の役が多かったこともあり、みよ吉のマインドで撮影に挑むのは、あらためて新鮮に感じました」と撮影を振り返った。古川も「ドラマ版に出演されていた山崎育三郎さんはもう既にたたずまいが助六になっておられてさすがの存在感でしたし、また明日海りおさんの和装姿がとてもすてきで圧倒されました。僕自身も衣装をまとい、皆さんに作り上げてもらった八雲の姿に感動しました」と、手応えを口にした。


新たに出演が決まった2人も、山崎と縁がある。黒羽は、山崎と古川がトリプルキャストでトートを演じ、小池氏が演出・訳詞を担当した22年のミュージカル「エリザベート」で、ルイジ・ルキーニを演じた。梅雀は、21年のフジテレビ系ドラマ「イチケイのカラス」で東京地裁第3支部第1刑事部の主任書記官・川添博司、山崎は検事の井手伊織を、それぞれ演じた。


黒羽は劇中で、歳を重ねて大名人となった八雲に弟子入りする与太郎を演じる。「すてきなスタッフの方々と一緒に日本オリジナル作品を作れること。そして何よりも僕自身いまだ経験したことのない落語の世界で、お芝居を通して生きられることが、幸せな気持ちでいっぱいです」と出演を喜んだ。山崎も「ルキーニ役に通ずる、お客さまとの架け橋になる与太郎を演じます。麻璃央は端正な顔立ちで、正統派なイメージがありますが、情熱的で漢気がある役者です。どんな風に演じるか今から楽しみにしています」と期待を寄せた。


梅雀は、若き日の助六と菊比古(八雲)が、その門下に入り、みよ吉とも縁のあった師匠(七代目八雲)を演じる。「落語家という難役に立ち向かう出演者の皆さんの気迫。とても感銘を受けました。それがミュージカルになるなんてワクワクします。しかも、私は落語家の役は初体験なのでとても楽しみです」と胸を躍らせた。山崎は「ドラマ『イチケイのカラス』で共演させていただいてますが、舞台では初共演です。作品に向き合う時の姿勢、役者としても、音楽家としても、とても魅力的で、尊敬する大先輩です。今回は、日本物、和物なので、梅雀さんからたくさん学びたいと思います」と期待した。


◆「昭和元禄落語心中」 昭和最後の大名人・有楽亭八雲に、押しかけ弟子入り志願した元チンピラ・与太郎。内弟子など一切取らぬはずの八雲が、何のきまぐれか与太郎を受け入れることに…。そこから始まる、夭逝(ようせい)した伝説の天才落語家・助六と、彼の影を追いながら1人、落語界に残された八雲の、知られざる因縁噺とは…。「ITAN」(講談社)で10〜16年まで連載され、13年度の文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、第38回(2014年度)講談社漫画賞一般部門、17年には第21回手塚治虫文化賞新生賞を受賞。23年には「BE・LOVE」(同)5月号に「昭和元禄落語心中 番外篇〜栃木市立美術館展覧会レポ〜」が掲載された。

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