画家吉野祥江がサンディエゴなどで絵画展 19歳年上夫はゴダイゴのミッキー吉野/連載 <1>

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2024年10月21日 05:00  日刊スポーツ

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画家の吉野祥江

画家吉野祥江(53)が11月1〜3日に米サンディエゴで開催の「アート・サンディエゴ」に出展。来年2月11〜18日には東京・玉川高島屋で個展を開催する。夫はゴダイゴのミッキー吉野(72)。コンサートに作品を提供したり、アルバムジャケットも描いている。【小谷野俊哉】


◇◇  ◇◇


夫のミッキーと2007年(平19)に結婚。36歳と55歳。19歳差の結婚だった。


「元々はゴダイゴのファンだったんです。六本木のゴールデンカップスにライブを見に行って、そこにミッキーがいて初めて会いました。多分、2000年くらいのことですね」


生まれたのは1971年(昭46)。ゴダイゴが「ガンダーラ」「銀河鉄道999」などで爆発的なヒットを飛ばした70年代後半の頃は知らない。


「まだ、子供でしたから。実はミッキーの前に韓国人と結婚していて、7年間くらいソウルに住んでいたんです。全然韓国語ができないまま行っちゃって、ホームシックになっちゃったんです。その時にネット検索してたら、ゴダイゴがでてきたんです。それで聞いてたら、ワールドワイドな歌詞で元気がもらえたんです。それで、ファンの集まりが日本であるから帰国して参加したりしていたんです」


韓国に行った1999年(平11)。韓流ブームが起こる前だ。


「小さい頃から絵を描くことが大好きで、中学で美術部に入って、そこで初めて油絵を始めてずっとやってました。東京芸大に行きたくて、それで現役から予備校に通って3浪して入れませんでした。その後、社会人になって1年働いても諦められなくて、お金をためて、また浪人してっていうのを2年繰り返しました。トータル5年くらい浪人しましたね。東京芸大って1次試験がデッサンで、2次試験が油絵なんです。2次の油絵が全然通らなかったんです」


画家の夢は断念して、結婚。韓国へ渡った。


「だけどあまりにも韓国語がダメで、仕事もできない。なんか本当にダメ人間になっちゃった気がして、それでまた絵を家で描き始めたんです。その流れで絵画教室に通うようになったら、一緒に習っていたおば様たちが『絵画教室じゃなくて、ちゃんと大学でやった方がいいよ』って言ってくれたんです。それで、韓国の芸術系の大学で一番いいところで弘益大っていうところがあるんです。でも、そこに入るのもレベルが高いし、受験のスタイルが日本とは違ったんです。日本は当時、木炭デッサンと鉛筆デッサンだったんですけど、韓国は鉛筆デッサンだけで静物を描くっていうのが決まりだったんです」


日本であきらめた夢が、韓国で再び花開き始めた。勉強のために、韓国で美実系の予備校に通い、弘益大に入学した。憧れの芸術大学の学生になり、油絵を本格的に学び始めた。


「韓国のスタイルを勉強するために、また韓国で予備校に通って、それで受験して合格しました。韓国でも1回浪人したんで、だからトータルすごい年数、浪人してますね(笑い)」


(続く)


◆吉野祥江(よしの・さちえ)1971年(昭46)1月18日、東京・世田谷区生まれ。07年(平19)に韓国・弘益大絵画科卒業。同年、ミッキー吉野(72)と結婚。15年モダンアート展優秀賞。23年にアート・エキスポ・ニューヨークでベストブースデザイン賞。同年レッド・ドット・マイアミで最優秀国際出展者。

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