またも観客がコースに侵入。F1アメリカGPプロモーターは「危険な状況を招いた」として約8200万円の罰金を科される

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2024年10月22日 18:40  AUTOSPORT web

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2024年F1第19戦アメリカGP トップでフィニッシュしチェッカーフラッグを受けるシャルル・ルクレール(フェラーリ)
 サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で開催されたF1第19戦アメリカGPのプロモーターは、日曜日のレース終了後にコースへの侵入があったことを受けて、FIAから50万ユーロ(約8200万円)という巨額の罰金を科せられた。

 イベントの終わりに、マシンがまだクールダウンラップ中だったにもかかわらず、かなりの数の観客がセキュリティバリアを突破してコースに侵入した。FIAは、ピットレーンの反対側にあるグランドスタンドにいた約200人がフェンスを乗り越えて2メートルの高さから飛び降り、使用中のコースと彼らを隔てるキャッチフェンスとバリアを突破したと報告した。

 このような早すぎるコースへの侵入は、FIAの安全プロトコルに対する重大な違反とみなされる。このインシデントを受けて、アメリカのレースマネジメントとCOTAの代表者が招集され、違反行為について説明を求められた。ミーティングの後、スチュワードはプロモーターらが「適切な措置を取らず、その結果危険な状況を招いた」としてFIAの国際競技規則に違反したと結論づけた。

 結果として、プロモーターには50万ユーロ(約8200万円)の罰金が科せられた。スチュワードは、一般人がコースに入るための安全計画は概ね適切に実行されていたことを認めたが、計画に不備があり、不正な侵入を許した特定のエリアがあったことを明らかにした。

 COTAがF1を開催して12年になるが、ここでこのような違反行為が起きたのは初めてのことだ。その結果、罰金のうち35万ユーロ(約5700万円)は、2026年12月31日まで支払いが猶予されたが、その日までに会場で開催されるFIA選手権イベントにおいて再度コース侵入が発生しないことが条件とされた。

 さらに、COTAのプロモーターは2024年末までに、今後コース侵入をどのように防止し、サーキット周辺のその他の潜在的なセキュリティ上の弱点を特定するかを詳述した包括的な計画をFIAに提出することを要求された。

 このインシデントは、最近のF1レースにおける観客統制の課題という幅広い傾向の一部だ。2024年の初め、カナダGPでもマシンが走行中にファンがコースに侵入するという同様の問題が発生した。2023年にはメルボルンで開催されたオーストラリアGPでもコース侵入問題が発生した。主催者はFIAの指示に応じ、2024年のレースでは伝統的なコースへの立ち入りを禁止した。

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