【ブログ】アルパインスターズに突撃取材! その対象は解禁になった「アレ」/カメラマンから見た2024MotoGP日本GP

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2024年10月23日 12:20  AUTOSPORT web

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スーパーテック R10(ホルヘ・マルティン選手用)
 毎年、全日本ロードレース選手権をまわり、シャッターを切り続けるカメラマン「Nob.I」がお届けする『カメラマンから見た全日本ロード』改め、今回は2024年10月4〜6日に開催された2024MotoGP第16戦日本GPを取材した『カメラマンから見たMotoGP』をお届けします。

* * * * * * *

朝晩冷え込むようになってきましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
今年もGPサーカスが日本に戻ってきました。
三度目のMotoGP撮影のオファーを出していただいた編集部に感謝です。

今年の来場者は3日間で約8万人と、前年を上回る盛況ぶりです。
毎度のこと、レースや日本人選手の活躍は編集部にお任せし、私の視点でお送りします。

それでは、カメラマンから見たMotoGP2024をお楽しみください!
(2023年版を復習してから読むとより楽しめます:https://www.as-web.jp/bike/1000733)

2024年シーズンの「カメラマンから見た」シリーズは様々な関係者たちに突撃取材していますが、MotoGPでも突撃して来ました!

ご登場いただくのはこちらの方々。

左から広報のクリスさん、開発のライアンさん、そしてautosport web準レギュラーのレーシングサービス中村さん。

さすがに英語圏の方々に突撃するほどの英語力は筆者にないため、「2023年からあたためていた」ネタを突撃取材してきました。

その対象はこちら。

この写真で今回のネタが分かった方は、熱烈なMotoGPファンであるとともに当ブログの立派なリピーターでしょう。

この写真は2023年のホルヘ・マルティン選手です。
2023年の日本GPにおいて、どうしても取材したかったアイテムがあったのですが、取材NGとなっていました。

それがこちら。

2024年初め、アルパインスターズから欧米にて新発売となったヘルメット『スーパーテック R10(以下:R10)』です。

昨年ツナギの取材をさせてもらった際、どうしても取り上げたかったアイテムだったのですが、「開発中」ということで写真撮影の際は写らないようにするほどのシークレットアイテムでした。

2024年の年初に発表があったため、「今年こそは」と突撃訪問すると、快く迎えてくださり、取材許可も下りました。

それでは、いきましょう、1年越しのR10。

まずは、上記写真と併せて、そのフォルムを掲載します。

インタビューに応えていただいたクリスさんを、以下「ク」と記載。
(今回は中村さんに通訳をしていただきました。ありがとうございました。)

私)アルパインスターズというと、レーシングスーツ(ツナギ)やグローブ、ブーツのイメージが強いですが、ロードレース用のヘルメットを開発した経緯を教えてください。

ク)アルパインスターズは「選手を守る」というコンセプトから製品を開発していますが、その延長としてヘルメットの開発へ至りました。アルパインスターズのヘルメットの歴史はマウンテンバイク用から始まります。その後、モトクロス用のヘルメットを開発し、今回のロードレース用へと繋がっています。

私)R10の特徴を教えてください。

ク)MotoGPマシンのウイングレットに代表されるように、近年はエアロダイナミクスの進化が激しく、ヘルメットもその流れ受けています。一例として左右にウイングレットのような「ハネ」を付けています。これはヘルメットのブレを抑え、選手の頭を固定させる効果があります。

私)サーキット走行をしたことがあるので、選手が風圧の影響を受けるのはよく分かります。ストレートでカウルに伏せた状態からブレーキングで体を起こすと、頭が風圧でいっきに後ろに持っていかれます。空気はまさに壁です。

ク)また、R10着用選手の場合はツナギの背中のコブも、エアロダイナミクスに基づき専用の形状にしています。

……というワケで、実際に写真で比較してみました。
確かにコブの形状が異なります。

私)選手からの評価について教えていただけますか?

ク)上々です。特に、視野の広さが好評で、ベンチレーションの効果も高いそうです。

私)R10は日本でも購入できるのでしょうか?

ク)日本とヨーロッパでは法規制が異なるため、現在検討中です。

ちなみに、現在MotoGPにおいてR10を着用している選手は、以下の3名となります。

ホルヘ・マルティン選手(Prima Pramac Racing)

ジャック・ミラー選手(Red Bull KTM Factory Racing)

ペドロ・アコスタ選手(Red Bull GASGAS Tech3)

2023年はホルヘ・マルティン選手ひとりのみでヒミツ感満載でしたが、ようやくそのベールがはがれました。

アルパインスターズの皆様、ありがとうございました。

まさかヘルメットにもエアロダイナミクスの効果を活用しているなんて夢にも思わず、今回も面白い取材になったと思っています。
1年越しの取材となり、個人的にはガッツポーズの内容です。
R10の日本での販売はまだ先になりそうですが、注目のアイテムであること間違いなし!

ちなみに……ヘルメットつながりで、ショウエイヘルメットにも突撃してきました。
偶然、マルク・マルケス選手(Gresini Racing MotoGP)の日本GP専用ヘルメットがあったため、撮影させていただきました。

個人的には、今まで見てきたヘルメットの中で、一番カッコいいカラーリングだと思っています。
アシンメトリーっておしゃれだと思いませんか?

その詳細は編集部が詳しくリポートしているので、興味がある方はこちら(https://www.as-web.jp/bike/1135081)へ!

ヘルメットはツナギとは違い、バイクを乗る方は必ず持っている装備品で、皆さんきっと興味があるでしょう。
機会があれば様々なメーカーのヘルメットを並べて、その比較をしてみたいです。

いかがでしたでしょうか?

まさか、突撃したら英語圏の方にインタビューすることになるとは夢にも思わず、当ブログも少々国際色が出てきて、幅が広がったような気がしています。
とはいえ、autosport web 準レギュラー中村さんの協力なしでは全く成り立たず、世界選手権では英会話の上達が必要不可欠です。

撮影技法のレベルアップは実感しているものの、それ以外の勉強も必要であると反省しつつ、慢心せずに日々精進です。

次回もお楽しみに!

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