画家吉野祥江、大変だった内モンゴル「タケカワさんがリタイアしたの」/連載6

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2024年10月26日 05:01  日刊スポーツ

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画家の吉野祥江(左)と夫のミッキー吉野

画家吉野祥江(53)が、11月1〜3日に米国サンディエゴで開催の「アート・サンディエゴ」に出展、来年2月11〜18日には東京・玉川高島屋で個展を開催する。2007年(平19)にゴダイゴのミッキー吉野(72)と結婚。コンサートに作品を提供したり、アルバムジャケットも描いている。【小谷野俊哉】


   ◇   ◇   ◇


これからは世界各地の展覧会に出展して、夫婦一緒にいろいろなところに行ってみたいと言う。


「ミッキーは、言葉が大丈夫じゃないですか。特にアジアに行ってみたいってって、言ってますね。今はタイのバンコクに行ってみたいそうです。ゴダイゴのメンバーと一緒にコンサートツアーで行くのとは違って、楽しめるそうなんです。メンバーと行く時は団長、リーダーで行くわけだから。背負うものが多いから、下手なことはできないっていうのがあるから。それじゃしょうがないから、私と行くって。私と一緒に行って、面倒を見てもらってリカバーするみたいなことを話してました(笑い)。展覧会の会場で、演奏するのも大好きみたいです」


夫婦そろって一緒に行った、一番大変な場所は内モンゴル。


「何年か前に、ゴダイゴのタケカワユキヒデさんの三女が、中国の内モンゴル出身の旦那さんと結婚するんで、結婚式に来てくれって言われて。旦那さんが日本に留学していて、知り合ったらしいんですけどね。モンゴルじゃなくて、中国領の内モンゴル自治区です。10時間くらいかけて行きました。まぁ、結婚の証人みたいな感じですね。でも、途中の街で1泊した時に、タケカワさんがリタイアしたの。タケカワさん夫妻の調子が悪くなって、内モンゴルまで遠いんで、この先はよろしくって言われちゃった。結婚式では、ほぼ親代わりになっちゃいました」


新婦の親代わりの吉野夫妻は、新郎の実家にまで行って祝福した。


「ヤギの唐揚げみたいなのを食べました。タケカワ夫妻は行ってないのにね(笑い)。途中でおなかが痛くなっちゃってUターンした。だって、過酷すぎるから。北京からは全部バス、バスに乗せられて、草原をひたすら走って行くっていう。アフリカと変わらない感じでした」


一緒に行動していても、夫婦げんかをすることはないという。


「年の差もあるし、性格的にもミッキーが優しいからけんかはしませんね。ミッキーは基本的に、あまり怒らない。怒ったら、よっぽどだってことです(笑い)。お互いに好きだと、口に出して言ってますからね。でも、正直に2人で意見を出して言い合ってるのを他人が見たら、もしかしたらけんかしてると思われるかも。でも、それを根に持たないで言い合いしてるわけだから、何もないんですよ」


夫のミッキーはプロのミュージシャンとして、60年近く活躍している。ゴダイゴのリーダー、プロデューサー、作曲家、編曲家。ゴダイゴのヒット曲は、ほとんどの編曲を手がけている。


「編曲はね、作詞や作曲と違って、1997年(平9)まで印税がなかったんですよ。だから70年代のゴダイゴの曲が大ヒットした時は印税もらえてないんですよ。でも、これからも2人で、一緒に活動して行けたら、それが一番ですね」


(終わり)


◆吉野祥江(よしの・さちえ)1971年(昭46)1月18日、東京・世田谷区生まれ。07年(平19)に韓国・弘益大絵画科卒業。同年、ミッキー吉野(72)と結婚。15年モダンアート展優秀賞。23年にアート・エキスポ・ニューヨークでベストブースデザイン賞。同年レッド・ドット・マイアミで最優秀国際出展者。

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