小椋藍、ポール・トゥ・ウインで王座獲得なるか。日本人初のMoto2チャンピオン決定条件/第18戦タイGP

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2024年10月27日 06:20  AUTOSPORT web

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Moto2:小椋藍(MT Helmets – MSI)/2024MotoGP第18戦タイGP
 10月25〜27日、ロードレース世界選手権MotoGP第18戦タイGPがチャン・インターナショナル・サーキットにて開催されている。今シーズンは残り3戦と少なくなり、各クラスのタイトル争いも佳境に入っているが、Moto2クラスは早ければ今大会にて決まる可能性もある。チャンピオンに一番近い存在である日本勢の小椋藍(MT Helmets – MSI)が、王座を獲得するための条件をレース前にご紹介する。

 2024年シーズンにおいて、Moto3はダビド・アロンソ(CFMOTO Gaviota Aspar Team)が第16戦日本GPですでにタイトルを決めているが、MotoGPおよびMoto2はまだ決まっていない。MotoGPは未だ混戦状況にあるため、最終戦バレンシアGPまでもつれ込む可能性が高いと言えるだろう。ただ、Moto2は小椋が今大会にて自力でチャンピオンを実現できる可能性が大いにある。

 小椋は、2022年にMoto2参戦2年目にして最終戦までチャンピオン争いを繰り広げたことが記憶に新しい。その際は惜しくも転倒を喫して敗れてしまったものの、多くのファンにとって日本人初のMoto2クラスチャンピオン誕生に期待を持たせる存在となった。2023年は開幕前の怪我により厳しいシーズンを過ごして総合9位にとどまったものの、今季はIDEMITSU Honda Team AsiaからMT Helmets – MSIに移籍して再びタイトル争いを展開している。

 第5戦フランスGPで移籍後初表彰台に上がると、それを皮切りに右肩上がりな成績を残す。母国開催となった日本GPもポイントリーダーで迎え、2位表彰台を獲得する活躍ぶりも披露。続く第17戦オーストラリアGPではさらにポイント差を拡大させ、タイトル獲得に向けて大きくリードした。

 小椋はアロン・カネト(Fantic Racing)に65ポイント差をつけており、一番タイトルに近い存在だが、タイトル獲得の可能性はまだ計4名に残されている。ポイントリーダーの小椋に加え、2位のカネト、3位のフェルミン・アルデグエル(MB Conveyors SpeedUp)、4位のセルジオ・ガルシア(MT Helmets – MSI)といった上位4名だ。

 ただ、今回の第18戦タイGPで50ポイント差以上をつけることができれば、その時点で小椋のタイトルが確定することになる。そのためには、優勝もしくは5位までに入ることが必須だ。もし、6位以下になると、小椋以外のライダーたちとの順位によって決まるか、次戦以降に持ち越しとなってくる。チャンピオン獲得に挑む小椋のタイトル獲得条件をくわしく見ていこう。

【小椋のチャンピオン獲得条件】
・優勝〜5位でゴール
・小椋が6位でゴールし、カネトが2位以下
・小椋が7〜10位でゴールし、カネト、アルデグエル、ガルシアが2位以下
・小椋が11位でゴールし、カネトが3位以下、アルデグエルとガルシアが2位以下
・小椋が12〜14位でゴールし、カネト、アルデグエル、ガルシアが3位以下
・小椋が15位でゴールし、カネトが4位以下、アルデグエルとガルシアが3位以下
・小椋がノーポイントの場合、カネト、アルデグエル、ガルシアが4位以下

 2年前に比べると好条件にあると言えるため、彼にとってもメンタル面においては比較的余裕を持った状態で臨むことができるのではないだろうか。そんな小椋は、第18戦タイGPの初日から好調な走り出しを披露しており、2日目のフリー走行2回目でもトップタイムをマークしている。

 予選でもポールポジションを獲得しており、日曜日の決勝レースでは上位を十分に狙える位置だ。とはいえ、ランキング2位のカネトもフロントロウからのスタートとなるため、油断を許さない状況ではある。ただ、比較的落ち着いた様子を見せ、好調ぶりを示している小椋のチャンピオン獲得にも期待できるだろう。

 Moto2の決勝レースは、10月27日の日本時間15時15分よりスタートを迎える。日本人初のMoto2チャンピオンが生まれるかもしれない大事な一戦をぜひリアルタイムで見届けてほしい。

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