2024年シーズンもレースは国内外を問わず、様々なカテゴリーでのスケジュール被りや連戦も多く、大忙しのシーズンだと感じている方も多いだろう。そんななか、スーパーGTとスーパー耐久が立て続けに開催されたことで、3週連続でコンビを組むこととなった大津弘樹と佐藤蓮。家族よりもひとりで過ごすよりも長時間に渡って行動をともにしているふたりは、どのような会話を繰り広げているのかと疑問を持った読者も多いのでは。そんな疑問にお答えすべく、ふたりに直撃してまいりました!
国内で人気を誇るスーパーGTやスーパーフォーミュラ、スーパー耐久といったトップカテゴリーは、ドライバーラインアップが類似していることから、スケジュールこそ被ることはないが、連続開催も稀だ。そうなると、ドライバーによっては2週連続でチームメイトとなり戦うことも少なくない。ただ、そんななか大津と佐藤は3週間連続でコンビを組み、さらに5週間連続で顔を合わせるという類稀なケースに遭遇。
今季からスーパーGTのGT500クラスに参戦する#16 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16でコンビを組んでいる彼らだが、第7戦オートポリスとスーパー耐久第6戦でもカテゴリーを超えて、急きょチームメイトとして戦った。さらに連戦となるスーパーGT第8戦もてぎも待ち構えており、3週連続でチームメイトとしてともに過ごし、スーパーフォーミュラも合わせると5週連続で顔を合わせていることになる。
レースウイーク以外でも別の仕事で顔を合わせるというふたりに、家族よりもチームメイト同士の方が会っているのでは? と疑問を投げかけると、「会ってますね(笑)」と口を揃える即答ぶり。
「昨年でいうと(福住)仁嶺ともめちゃめちゃ会っていましたし、チームメイトと一緒になると、家にいるよりも相方と会っている時間の方が長いですね(笑)」と大津。
佐藤も「週7日のうち5日くらいは一緒にいるので、大津さんは奥さんより僕と会っている時間の方が長いのでちょっと申し訳ないなと」と少々気にしているご様子。
■ハードスケジュールによって生まれたレース以外の悩み
今シーズンはスーパーフォーミュラとスーパーGTの2カテゴリーに参戦する佐藤に対して、そこにS耐が加わる大津は「今年の出張日数はとんでもないことになっています」とも口にしていた。というのも、レースウイークはカテゴリーにもよるが、早ければ木曜日か金曜日に現地入りし、遠方の場合は月曜日に帰宅するというケースもある。そうなると、行動をともにする時間やコミュニケーションをとる時間も必然と長くなる。
レースの情報交換や共有以外にはどんな話題が飛び交っているのかを尋ねると、大津は「お金の話とか……ですね。蓮は若いのに詳しくて計算とか得意なんですよね。あと最近は美容にハマっているみたいでいろいろ教えてくれますし、くだらない話ばかりしてますね(笑)」と口にした。
これに対して佐藤は旅行の話もしますよと言いつつ「20代そろそろ後半なので、気をつけようかなと。遅くなってからでは手遅れなので」と付け加え、美容がマイブームとなっているようだ。
取材中も笑顔が絶えずとても仲睦まじいふたりだが、「スーパーフォーミュラは違うチームなのでどんなレースだったかなど、久々に会うと話す内容もたくさんありますが、朝7時半か8時頃から夜の20時頃まで一緒にいるので、やっぱり話し尽くしてしまいます。会話のネタが減ってくるので、土日は結構静かな感じですね」と、長時間一緒にいるからこそ生まれたレース以外の悩みを抱えている様子。
一緒にいる時間が長くなるほどネタには困ってしまうものだが、お互い信頼をおいて普段も一緒にレースを戦っているふたりにとっては、それもまたいい空間なのかもしれない。それには佐藤も「一緒にいて全然飽きない先輩です。毎度新しいおもしろい話が出てきたりするので、楽しんでいます。飽きないですね」と笑顔で豪語し、対して大津も「蓮とは結構年齢も離れていますが、一緒にいてかなり楽しいですよ」と語り、終始和気あいあいな様子を見せていた。
今回の取材は、これだけ仲が良いふたりでもネタは尽きてしまうこともあるということがわかった。年々、スケジュールは過密化している傾向にあるため、今後も大津と佐藤のように3週連続でコンビを組み、5週連続で顔を合わせるといったことも増えてくるのかもしれない。仲が深まることもいいことだが、ドライバー達がネタに困る! とレース以外での悩みを増やさないためにも、もう少し余裕のあるレーススケジュールであっても良いのかもしれない。
また、もしスーパーGT第8戦もてぎに足を運ばれるという読者で、大津と佐藤がもし会話のネタに困っている様子を見かけたら、ふたりに話弾む新しいネタを提供してみるのもおもしろいかもしれません。