萩原利久、ジャルジャル福徳デビュー小説原作映画主演「危険」「難しい」と感じ正解決めず役作り

0

2024年11月01日 22:49  日刊スポーツ

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

日刊スポーツ

東京国際映画祭コンペティション部門出品「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」舞台あいさつに登壇した萩原利久(撮影・村上幸将)

萩原利久(25)が1日、東京・TOHOシネマズ日比谷で行われた、東京国際映画祭コンペティション部門出品の主演作「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」(大九明子監督、25年4月公開)舞台あいさつに登壇。檀上で、いつもとは違う役作りへのアプローチについて、詳細に、丁寧に語った。


「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」は、ジャルジャル福徳秀介(41)が20年に発表した小説家デビュー作の恋愛小説の映画化作品。萩原は、さえない毎日を送る大学生の小西徹を演じた。役作りについて聞かれると、まず「さえない大学生…要素はあるけれど、キャラクターから入るのは危険だと思った。考えることから始めたんですけど、共感できる部分と、難しい部分がバックリあった」と切り出した。


その上で「演じる上で何かしら、きれいにして臨みたかった。割と正解を撮影前、決めるタイプですけど、難しくて…」と、いつもの役作りのアプローチでは困難さを感じていたと吐露。「無責任かも知れないけれど、正解を決めずに、ああなんじゃないか、こうなんじゃないかと考え、皆さんとお芝居したり、自然と会話していく中で見つかったものを信じていくのがアプローチ。監督の演出を受けて完成していった」と、芝居はじめ現場でつかみ、生まれた感覚で作り上げていったと明かした。


河合優実(23)は、小西と出会い、意気投合する桜田花を演じた。同じく役作りについて聞かれると、花のトレードマークの、お団子頭がヒントになったと説明。「団子頭もそうですし姿勢だったり、衣装合わせしていく中で、メイクなど外堀を埋めていった」と振り返った。「(原作の)小説を読むと、小西から見た桜田で書かれている。外から見たイメージで作ったので、お団子頭も大切な取っかかりになったと思う」と振り返った。


大九明子監督(56)は、17年に松岡茉優(29)主演の「勝手にふるえてろ」、20年には、のん(31)主演の「私をくいとめて」で東京国際映画祭史上唯一となる観客賞2度、受賞した“東京国際映画祭の申し子”だ。10月29日のワールドプレミアには1人で登壇したは、この日は伊東蒼(19)と黒崎煌代(22)も伴い「数日前のワールドプレミアは、たった1人。今日は、かわい子ちゃんを引き連れて、うれしい」と笑みを浮かべた。


◆「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」 思い描いていた大学生活とはほど遠い、さえない毎日を送る小西徹(萩原利久)は、学内唯一の友人・山根(黒崎煌代)や銭湯のバイト仲間さっちゃん(伊藤蒼)とたわいもないことでふざけあう日々。ある日の授業終わり、お団子頭の桜田花(河合優実)のりりしい姿に目を奪われた。思い切って声をかけると、拍子抜けするほど偶然が重なり急速に意気投合する。会話が尽きない中、「毎日楽しいって思いたい。今日の空が一番好き、って思いたい」と桜田が何げなく口にした言葉が胸に刺さる。その言葉は、くしくも、半年前に亡くなった大好きな祖母の言葉と同じで、桜田と出会えた喜びにひとり震える。


ようやく自分を取り巻く世界を少しだけ愛せそうになった矢先、運命を変える衝撃の出来事が2人を襲う。

    ニュース設定