毎年10月30日は「食品ロスの日」。これにあわせ、ファミリーマートの一部店舗では10月30日から11月26日までの4週間、おむすびが「たすけてください」と泣いて訴える値下げシールを中食商品(おむすび、弁当、サンドイッチなど)に貼付する実証実験を行う。
○購買行動が変わる?
同社マーケティング本部の原田公雄氏が説明した。食品ロスの削減に向けて積極的に取り組んでいるファミリーマートでは2021年7月より、消費期限の迫った商品にバーコード付き値下げシールを貼って販売する「ファミマのエコ割」を展開している。今回は、これをさらに推し進めた取り組みとなる。
「通常であれば、商品に貼付するシールにはただ『エコ割』と『値引きされる値段』だけが書いてあります。しかし新しいデザインは、おむすびの泣き顔のイラストに加えて『たすけてください』というメッセージも添えており、より人の感情に訴えかけるものにしました。店舗にはポスターも掲出します。これでどのように購買行動が変わっていくか、お客様の購入率の変化などを確認していきます」と原田氏。
実施するのは、東京、神奈川の6店舗。値下げシールは10円〜150円までの7種類を用意している。どのタイミングで、いくらの値引きシールを貼るかは店舗の裁量に任せるが、本部では2割引(たとえば700円程度のお弁当なら150円引き)のシールを貼ることを推奨している。
数値目標について、原田氏は「1店舗で(1年間換算にして)200kgくらいの食品ロスが減らせると見込んでいます。検証結果の数値が良ければ、今後、実施店舗を拡大していくことも考えています」と説明した。
近藤謙太郎 こんどうけんたろう 1977年生まれ、早稲田大学卒業。出版社勤務を経て、フリーランスとして独立。通信業界やデジタル業界を中心に活動しており、最近はスポーツ分野やヘルスケア分野にも出没するように。日本各地、遠方の取材も大好き。趣味はカメラ、旅行、楽器の演奏など。動画の撮影と編集も楽しくなってきた。 この著者の記事一覧はこちら(近藤謙太郎)