60歳になったら国民年金保険料の支払いが終わるとのことですが、厚生年金保険料から国民年金保険料分が減額されるのですか?

0

2024年11月02日 18:31  All About

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

All About

年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。今回は、60歳以降の年金保険料について、専門家が解説します。
老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。

そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、60歳以降の年金保険料についてです。

Q:60歳になったら国民年金保険料の支払いが終わるとのことですが、厚生年金保険料から国民年金保険料分が減額されるのですか?

「1965年4月生まれの現在59歳です。60歳を過ぎても現在のまま働き続ける予定です。60歳になったら国民年金保険料の支払いが終わるとのことですが、今まで厚生年金保険料という項目で2万円ぐらいを引かれていましたけど、これからは2万円から国民年金保険料の金額である約1万6000円が引かれた金額になるのですか?」(バードさん)

A:60歳になったからといって、厚生年金保険料から国民年金保険料の金額が引かれるわけではありません。厚生年金保険料は給与などが変わらなければ今までと同額です

そもそも公的年金制度とは、2階建てです。1階部分は国民年金で、国民年金保険料は、20歳〜60歳未満までのすべての人が払う必要があります。2階部分が厚生年金で、厚生年金に入る要件を満たして会社員やパートとして働く人は厚生年金に加入することになります。厚生年金に加入する場合、20歳〜60歳未満以外の年齢であっても70歳になるまでは厚生年金保険料を支払う必要があります。

20歳〜60歳未満の人が厚生年金保険料を支払った場合は、国民年金保険料も支払ったとみなされるようになっています。令和6年度の国民年金保険料は月額約1万6980円となります。

相談者のように厚生年金に加入して働く場合は、60歳以降も厚生年金保険料を支払うことになります。ただし60歳で国民年金保険料の支払いが終わるからといって、厚生年金保険料から国民年金保険料分が減額されるわけではありません。

もし60歳以降の給与など(標準報酬月額)が変わらなければ、今までの厚生年金保険料と変わらないでしょう。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)

都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
(文:All About 編集部)

    前日のランキングへ

    ニュース設定