11月3日、2024年MotoGP第19戦マレーシアGP MotoGPクラスの決勝レースがセパン・インターナショナル・サーキットで行われ、レプソル・ホンダ・チームのルカ・マリーニが15位、ジョアン・ミルはリタイアとなっている。
ヨハン・ザルコ(ホンダ・カストロールLCR)は11位、中上貴晶(ホンダ・イデミツLCR)はリタイアで終えた。
朝から日差しが強く暑いコンディションで迎えた決勝日。ウォームアップ走行は、高温でのマシンのフィーリングを確かめるセッションとなり、ザルコが11番手、中上が16番手、ミルが17番手、マリーニが20番手と続いた。
迎えた決勝は、初日プラクティスと同じような暑いコンディションとなった。スタートでは、ミルが好スタートを決め、20番グリッドから16番手に上げたが、2コーナーでの多重クラッシュにより1周目未完了で赤旗中断。再開後は元のグリッド順でスタートし19周に減算となった。
再スタートでは、ミルがポジションをふたつ上げる好スタートを決め、ミルもひとつ順位を上げた。中上は、ミルに遮られた影響で19番手に後退、ザルコは11番手を維持するも、最初のクラッシュで上位2台がスタートしなかったため、2ポジション後退となった。
レース中盤の6周目、ミルは転倒を喫し、早々にレースを終えることとなった。その後も上位ライダーが相次いで転倒したため、ホンダの3人は入賞圏内へ浮上した。
ザルコは、8周目にマルコ・ベゼッチ(プルタミナ・エンデューロVR46・MotoGPチーム)をオーバーテイクし、9番手にポジションを上げた。
しかしレース後半、ザルコのマシンにリヤタイヤに苦戦してペースが落ち、11番手まで後退してしまった。序盤から振動の問題に悩まされていた中上は、入賞圏内を走行していたものの、次第に振動の問題が悪化。残り5周でリタイアを余儀なくされた。残されたザルコは11番手、マリーニは14番手に続いた。
終盤に転倒して後方を走っていた上位ライダーがマリーニに追いつくと、先行を許すも最終的に15位でチェッカーを受け、ポイント獲得を果たした。ザルコは、ペースが戻らず前方との差が広がっていったが、ポジションは最後まで守り抜き11位でフィニッシュした。
2日目のスプリントも含め、マレーシアGPはホンダ勢にとって不運が襲う週末となった。洪水の影響でバレンシアGPは中止となったものの、最終戦は2週間後に催される予定だ。今シーズン最後の1戦ではホンダ勢の4台が完走し、揃ってポイントを獲得する走りが見られることに期待したい。
■ジョアン・ミル(決勝:リタイア)
「スタートはとてもうまくいって、トップ10と一緒に走ることができたよ! 不運なことにミラーと接触してしまったので、かなり心配していたんだ。ピットレーンで彼の映像を見て安心したし、そのあと彼のボックスに行ってみたら、彼はいつものジャックだった。これが一番重要だ」
「レース中、僕はいい形で走ることができず、転倒してしまった。無傷だったけどレースは終わってしまった。ここ数戦のように、多くのライダーをオーバーテイクすることができたけど、後方からのスタートは物事を複雑にしてしまうよ。もうひと踏ん張りだね」
■ルカ・マリーニ(決勝:15位)
「レースは少し暑かった。フィジカル面では自分のパフォーマンスに満足しているよ。暑さでグリップがかなり低下していたので、レース中はトラクションに苦労した。クイックスタートの手順中ですべてが熱くなり、2回目のスタートがややこしくなった。レース中はタイヤマネジメントがうまくいって、特にブレーキングで挽回することができた」
「スタートはかなり後方だったので、追い上げるのは難しい状況だった。15位という結果には満足していない。この順位は、僕たちがやってきたこと、そして今日の僕がやったことを示していない。ポイントを獲得できたのは良かったけど、ホンダのみんなが懸命に頑張ってくれているので、もっと欲しかったね」
■ヨハン・ザルコ(決勝:11位)
「ハッピーだね。今日はミスを犯さなかったし、持てる力をうまく発揮できた。トップ10に入りたかったけれど、それはできなかったよ」
「バトルは楽しめたし、それは重要なことだ。終盤はリヤタイヤに苦しんだが、なんとか状況をコントロールしてポイントを獲得できたよ」
■中上貴晶(決勝:リタイア)
「昨日のスプリントから振動の問題が起こっていましたが、今日もその酷い振動を感じて、思うような走りができませんでした。自信を持って走ることができなかったのでマシンを止めました」
「何が起こったのか理解する必要があります。次のグランプリで何ができるか見てみましょう。このフィーリングを修正するために取り組んでいます」