契約を継続した日本バスケットボール男子代表のトム・ホーバス監督(57)が5日、都内で会見を行った。任期は2028年のロサンゼルス五輪まで。
続投の決め手はパリ五輪選手メンバーとの「直電」だった。
「続けるかどうか本当に迷った。少し疲れた。パリが終わってアメリカに戻って、1カ月くらいはバスケの事は考えなかった。自分がリフレッシュできないと新たな挑戦はできないと思った」
10月に日本協会の三屋裕子会長から契約更新のオファーを正式にもらったが、ホーバス監督は返答する前に「選手と先に話をさせてほしい」と依頼。アメリカからパリ五輪メンバー12人全員に電話をかけ、続投を決断したという。
「みんなの声が聞けてうれしかった。全員とポジティブな話ができた」
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具体的な会話内容は明かさなかったが、絆を確かめ合った事が、続投の決め手の1つとなった。
21年の東京五輪では日本女子を銀メダルに導き、男子監督に転身後、昨夏のW杯では3勝を挙げてアジア1位。48年ぶりの自力出場のパリ五輪では1次リーグ3戦全敗に終わったが、強豪のフランスに善戦するなどチーム力を引き上げた。
「パリ五輪ではうちのバスケは見せられた。世界で勝つ日は本当に近い」
当面はアジア・カップ、そして2027年のW杯カタール大会に向けて強化を図って行くことになる。11月下旬にアジア・カップ予選があり、世界ランキング21位の日本は21日に宇都宮の日環アリーナ栃木で同108位のモンゴルと対戦。24日は敵地で同80位のグアムと顔を合わせる。
今月11日からの直前合宿には23人を招集。パリ五輪代表の渡辺雄太や富樫勇樹(以上千葉J)、吉井裕鷹(三遠)、比江島慎(宇都宮)、馬場雄大(長崎)らが名を連ねた。高校生ではただ1人、福岡大大濠高の204センチ、渡辺伶音が入った。米国出身で1月に日本国籍を取得した211センチのアレックス・カーク(琉球)、昨季Bリーグで広島の初優勝に貢献した山崎稜も選ばれている。
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「日本のバスケは速いし、天井に一番近い(3点シュートが武器)し、本当におもしろい。4年後にどこまで行けるか楽しみです」
ホーバス監督とアカツキファイブの旅はこれからも続く。【沢田啓太郎】
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