映画界の未来を託したい映画人に贈られる黒沢明賞の授賞式が5日、東京・帝国ホテルで行われた。
都内で開催中の東京国際映画祭の一環で、今年は22年の「ケイコ 目を澄ませて」で多くの映画賞に輝いた三宅唱監督、台湾出身のフー・ティエンユー監督に贈られた。授賞式前に行われた会見では、2人そろって「このような賞をいただき光栄です」と喜びを語った。
三宅監督は今年公開の「夜明けのすべて」がベルリン国際映画祭フォーラム部門に正式出品された。黒澤明賞の意義について「映画に関心を持ってもらい、新たな観客が映画館に足を運んでもらえれば」と語った。今後の構想については「黒澤監督もそうだったように、1作1作、違うジャンルのものをつくりたい」と意欲を語った。
フー監督は台湾・台中出身で、国立政治大学では日本語日本文学科で学び、黒澤作品に影響を受けて映画サークルに入ったという。米国にも留学したことがあり、最初は小説家として活躍。その後、映画界に進出し、現在は脚本も執筆する。昨年は3年がかりで製作した「本日公休」が話題を呼んだ。「脚本を書くのはつらくもありますが、そんなときには黒澤監督のインタビューYouTubeを見ます。監督の『足元を見て1歩1歩進めば、高い山でも頂上にたどりつく』という言葉を励みにしています」と話した。
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