11月6日(水)、ステークF1チーム・キック・ザウバーは、2025年シーズンよりガブリエル・ボルトレートを起用することを発表した。これにより、キック・ザウバーの2025年のラインアップはニコ・ヒュルケンベルグとボルトレートのコンビとなる。
現在20歳ボルトレートはブラジルのサンパウロ出身。2020年にイタリアF4でシングルシーターレースにデビューし、フォーミュラ・リージョナル・ヨーロッパを経て、2023年にFIA F3に参戦。この年2勝を挙げてタイトルを獲得したボルトレートは、10月にマクラーレンのドライバー育成プログラムに加入した。
今年はFIA F2にステップアップし、インビクタ・レーシングから参戦。ボルトレートは第12戦バクーを終えた段階で2勝を挙げて169.5ポイントを獲得し、チャンピオンシップのトップに立っている。
キック・ザウバーの2025年のラインアップに関しては、すでに4月にヒュルケンベルグの加入が決まっており、今季のレギュラードライバーであるバルテリ・ボッタスや周冠宇をはじめ、メルセデスのリザーブドライバーを務めるミック・シューマッハーなど複数のドライバーがもうひとつのシートを争っていた。当初マクラーレンはボルトレートを手放すつもりはなかったようで、キック・ザウバーはボッタスとの契約延長を決めたとも噂されていたが、チームはボルトレート起用の数十分ほど前にボッタスと周の離脱を発表した。
キック・ザウバー加入の決まったボルトレートは、次のようにコメントした。
「これはモータースポーツ界で最もエキサイティングなプロジェクトのひとつだ。ザウバーとアウディというモータースポーツの豊かな歴史が結びついたチームに加わることは、本当に光栄なことだ」
「単にメンバーであることを超えて、この野心的なプロジェクトとともに成長し、モータースポーツの頂点を目指す。チームから与えられたこの機会と、ニコのような経験豊富なドライバーと一緒に仕事ができるチャンスに心から感謝している。どちらのプログラムも若い才能を育ててきた実績があり、一緒にサクセスストーリーを作れると確信している」
これにより、キック・ザウバーは2025年シーズンのF1を経験豊富なベテランドライバーであるヒュルケンベルグと、ルーキーのボルトレートというコンビで戦っていくことになる。またマクラーレンはボルトレートについて、2024年シーズン終了後にドライバー育成プログラムから解放されるとSNSで明らかにした。