5日に投開票が行われた米大統領選で共和党のトランプ前大統領の勝利が確実となったことを受け、民主党が多数派を占めるカリフォルニア州の住民が国外脱出の準備を始めていると、ロサンゼルス・タイムズ紙が報じた。
スペインへの移住を希望する女性は、「MAGA(アメリカを再び偉大にする)のような政権が選挙で勝利したら、とても怖い」と話している。
分断を恐れている人たちは逃げる選択肢を求めており、大半がカリブ海の諸島アンティグア・バーブーダやポルトガル、マルタ、ギリシャ、スペインなどの国に居住を希望しているという。
州内のリベラル派は米国の政治的分裂にうんざりしており、2020年以降、海外移住を希望する人が急増しているという。同紙によると、海外移住のための居住権や市民権取得を支援するコンサルタント会社には相談が殺到しており、その大半がカリフォルニア州の住民だという。また、米国から海外移住を希望する顧客の80%が、政治問題を理由に挙げていると伝えている。
また、別の海外移住を支援する企業の創業者も、今年6月にバイデン大統領とトランプ氏による最初の大統領討論会が行われた後、同社のウェブサイトのトラフィックが900%急増し、選挙戦の終盤で再び増加が見られたと語っている。
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トランプ氏が当選した2016年にも同様のことが起こっており、当時は隣国カナダへの移住を希望する人が多かったという。しかし、実際に移住した人の割合には大きな増加は見られなかったと話す専門家もいる。(ロサンゼルス=千歳香奈子)
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