SF引退表明の山本尚貴が金曜フリー走行最速。ランク首位の坪井翔は赤旗でアタック中断も6番手/第8・9戦鈴鹿

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2024年11月08日 16:40  AUTOSPORT web

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2024スーパーフォーミュラ第8戦&第9戦鈴鹿 山本尚貴(PONOS NAKAJIMA RACING)
 11月8日、三重県の鈴鹿サーキットで全日本スーパーフォーミュラ選手権第8・9戦を前にした金曜フリー(専有)走行が行われた。トップタイムは、今大会限りでスーパーフォーミュラから退くことを表明している山本尚貴(PONOS NAKAJIMA RACING)がマークしている。

 2024年のスーパーフォーミュラは、タイトルが決する最終2連戦を迎えた。9日(土)に第8戦の予選と決勝、10日(日)に最終第9戦の予選と決勝が行われるスケジュールとなっており、各車がセットアップを詰められる機会はほぼ、この金曜の90分間に限られる。

 ドライバーズタイトル争いでは、坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)が86.5ポイントでランキング首位に立ち、それを14.5ポイント差で牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、16.5ポイント差で野尻智紀(TEAM MUGEN)が追っている。以下、岩佐歩夢(TEAM MUGEN)、福住仁嶺(Kids com Team KCMG)、山下健太(KONDO RACING)までが、数字上は逆転タイトルの可能性を残している。

 予選トップ3に与えられるポイントの争奪戦も激しくなることが予想されるなか、的確な“持ち込みセット”で金曜から好調ぶりを見せるのはどの陣営なのか。走り出しから、注目のセッションとなった。

 この日、朝から晴天に恵まれた鈴鹿サーキット。14時25分、気温19度/路面温度27度というコンディションで、90分間のセッションは始まった。

 セッション序盤の15分間、上位勢は1分40〜41秒台で周回を重ねる。この時点でまず全体最速タイムをマークしたのは佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)で、タイムは1分40秒018。セクター2と4で全体ベストを記録した坪井がやがて2番手に浮上、セクター1で全体ベストをマークした牧野が3番手につける展開となる。

 開始25分のところで、山本が1分39秒692、そして佐藤も1分39秒509と相次いで1分39秒台に入れ、NAKAJIMAが暫定のワン・ツーに。35分を経過する頃、山下、木村偉織(San-Ei Gen with B-Max)が相次いで暫定トップタイムを塗り替え、1分38秒台の争いへと突入していく。

 山本がさらに自己ベストを縮めて2番手、そしてタイトルを争う野尻が3番手へとポジションを上げるなか、第4戦以来の参戦となる平良響(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)もトップ6圏内へと浮上してきた。

 セッション中盤に入り、岩佐が1分38秒723まで全体ベストを短縮、そして山本が1分38秒781と相次いで木村を上回っていく。牧野も4番手へと浮上し、上位をホンダエンジン勢が固める流れに。

 福住が再び4番手までタイムを縮め、セッションは終盤の20分間へと突入するが、ここで三宅淳詞(ThreeBond Racing)が2コーナーでスピンからコースオフ。グリーン上にマシンがストップしたことから、赤旗が導入されることとなった。

 アタック中だったドライバーもおり、なかでもこの時点で15番手となっていたランキングリーダーの坪井はセクター1で全体ベスト、セクター2と3で自己ベストを更新中に、赤旗提示となってしまった。

 8分ほどの中断ののち、15時43分、残り12分でセッションが再開されると、各車は最後の予選シミュレーションへ。アウトラップを終えたところで小高一斗(KONDO RACING)が2コーナーでコースオフを喫するも、自力でマシンをコースへと戻して走行を続けている。

 残り7分、牧野がセクター1、2、3で全体ベストを塗り替えるアタックを敢行するが、マシンをそのままピットへと向ける。このタイミングで、多くの陣営がコースインしていき、残り4分を前に21台全車がコースへと戻るなか、Juju(TGM Grand Prix)が1分40秒237を記録し14番手へ。

 笹原右京が1分38秒265で首位を奪うなか、それまで暫定トップにつけていた岩佐がセクター1、2、3とセクターベストを連発し、1分37秒523でタイミングモニター最上段を奪い返す。

 赤旗時にアタックが完遂できなかった坪井が1分37秒749まで自己ベストを縮め2番手、野尻がセクター3で全体ベストを記録しながら3番手、さらに山下が坪井を上回るなか、セクター1、2、4で全体最速タイムを並べ、1分37秒360を記録して金曜最速の座を奪ったのは山本だった。SFでのキャリア最終戦を迎えている山本は、セッション直後の公式映像のインタビューに「できすぎなくらいいい状態でフリー走行を終えられた」と感極まった様子で答えた。

 2番手には岩佐、3番手には最終アタックで1分37秒525をマークした牧野が続き、セクター3の全体ベストを塗り替えた佐藤が1分37秒556で4番手に続いた。山下が5番手、ランキングリーダーの坪井は6番手、同3位の野尻は7番手で金曜日の走行を終えている。

 このあと、鈴鹿サーキットでは山本のスーパーフォーミュラ引退会見が行われる予定。9日は午前9時05分から、第8戦の予選が行われるスケジュールとなっている。

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