2024全日本スーパーフォーミュラ選手権第8戦の決勝レースが11月9日、三重県の鈴鹿サーキットで開催された。アクシデントが多発しチェッカーを受けたのは21台中、15台というサバイバルレースの様相を呈したが、ポールポジションからスタートした太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が他を寄せ付けぬペースを披露して今季初優勝を飾った。
2位にはピット作業でオーバーカットを成功させた坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)が入り、坪井とタイトルを争う牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が3位に。
その後方では野尻が国本雄資(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)をとらえて10番手まで順位を上げると、6周目にはスプーンカーブで笹原右京(VANTELIN TEAM TOM’S)のインに飛び込んでいき9番手に浮上。これに乗じて11番手につけていた山下健太(KONDO RACING)も笹原に迫っていき、7周目の1コーナーでポジションアップに成功している。
レースは10周を終了し、ピット作業が可能に。上位陣の中でミニマム周回でのタイヤ交換を選択したのは牧野、阪口、そして7番手を走行する福住仁嶺(Kids com Team KCMG)と野尻。その翌周には佐藤、坪井、山下がピットに入ってくるが、佐藤は作業直後に左リヤタイヤが外れるアクシデントに見舞われる。ピットロード上でクルマを止め、リタイアとなった佐藤はマシンを降りた直後、悔しさをあらわにした。
18周を終えるところで、平良響(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)がピットイン。タイヤ交換を済ませてピットロードを出ていったが、その直後に右リヤタイヤが外れてしまう。平良は1コーナ手前のコースサイドにマシンを止めたが、タイヤは1コーナーの先のコース脇まで転がり続け、2コーナーまで進んでようやく止まった。このアクシデントにより、太田が20周目に入ったところでレースはセーフティカー(SC)が入る。
この時点での順位は、太田を先頭に坪井、牧野、阪口、福住、野尻というトップ6。タイヤとマシンの回収を終え、23周目に入るところでリスタートが切られたが、今度はスプーンカーブで笹原が挙動を乱しスピン。その真後ろにいた大嶋和也(docomo business ROOKIE)と接触し、大嶋はバックストレートでマシンを止めてしまう。わずか5分前にリスタートしたばかりのレースは、これで2度目のSC導入を迎えることとなった。