歌舞伎俳優市川團子(20)がこのほど、都内で、「十二月大歌舞伎」(同3〜26日、東京・歌舞伎座)の第3部「天守物語」の取材会を行った。天守閣の最上階に住む富姫と、鷹匠(たかじょう)の姫川図書之助の恋が描かれる物語で、坂東玉三郎が10年ぶりに富姫を、團子は図書之助を初役でつとめる。
團子は玉三郎との共演について「どのように食らいついていけるか、いっぱい学ばせていただきたい」とし、玉三郎が原作の泉鏡花全集の中から「天守物語」の巻を貸してくれたことを明かした。「感情を一番大切に、自分で考えた自分の感情で作ってくるようにと、おっしゃってくださいました」と話した。
図書之助は、祖父猿翁(3代目猿之助)さんも演じたことがある役で、團子は「同じ役に挑めるのはうれしい。楽しみだなという思いがあります」。
今年は2月から、主演する「ヤマトタケル」を全国各地で上演した。「初歩の初歩ですけど、台本の読み方が変わりました。それを天守物語にも生かしたい」と語った。
「役の感情を途切れさせることなく、役の気持ちをどれだけ保つことができるか」「声の筋肉を鍛えたい」と話すなどまじめな姿が印象的だが、素顔の一面ものぞかせた。
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「(身長は)179センチ、あと1センチほしいかな。朝起きると洗面台低くなったかなと思います(笑い)」「筋トレは『新水滸伝』(23年)あたりから始めて今も続けてます」「(好きな食べ物は)カツ丼は殿堂入りしています。おろしぽんず、カプレーゼが好きです」などと答えた。
現在は大学で比較芸術を学ぶ。歌舞伎の授業もあるそうで「先週、『三人吉三』で玉三郎さんがお嬢吉三、仁左衛門さんがお坊吉三、12代目團十郎さんが和尚吉三をやられていた時の映像を見て分析する、という授業もありました」と話した。
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