「松本さんとしてはけっして満足できる結果ではなかったと思います。ただ、“お笑いができない日々”に彼自身が耐えられなかったのでしょう」
そう語るのは松本人志(61)の知人。
松本が、女性に性的行為を強要したと報じた『週刊文春』の発行元である文藝春秋社などを今年1月に提訴してから約10カ月。
11月8日夕方に松本が訴えを取り下げ、世間を驚かせた。それと同時に松本サイドは次のようなコメントを発表している。
《これまで、松本人志は裁判を進めるなかで、関係者と協議等を続けてまいりましたが、松本が訴えている内容等に関し、強制性の有無を直接に示す物的証拠はないこと等を含めて確認いたしました。(中略)松本において、かつて女性らが参加する会合に出席しておりました。参加された女性の中で不快な思いをされたり、心を痛められた方々がいらっしゃったのであれば、率直にお詫び申し上げます》
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このコメントについて法曹関係者はこう語る。
「松本さんからすれば、訴えを取り下げた後に、被害女性たちから逆に訴えられることや、週刊文春から続報を打たれることは、絶対に避けなければいけません。そういった点について文春サイドと和解交渉を進めてきたものと思われます」
いっぽうの週刊文春は編集長名で次のようなコメントを。
《本日お知らせした訴訟に関しましては、原告代理人から、心を痛められた方々に対するお詫びを公表したいとの連絡があり、女性らと協議のうえ、被告として取下げに同意することにしました》
実は本誌は、すでに10月1・8日合併号で、松本が訴えの取り下げに向けて、水面下で文春側と交渉していることを報じていた。タイトルは《松本人志急転!「VS.文春裁判撤退へ」》。
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■相方・浜田も裁判の長期化に疑問を
前出の松本の知人は当時、本誌にこのように証言していた。
「松本さんは“身の潔白を証明すべきだ”と周囲から裁判を勧められ、踏み切ったと聞いています。しかし裁判では双方の主張が平行線をたどり、早期決着は望めない状況です。また出演していた番組が、松本さん不在であっても成立しているという現実に次第に焦りを覚えていったそうです。
現在、自宅に後輩芸人たちを呼んで自身の復帰プランについて話しているそうですから、『一日も早くお笑いがしたい』という気持ちは強まっているのでしょう」
取り下げの決断の背景には、相方である浜田雅功(61)の意向も影響しているという。吉本興業に近い芸能関係者によれば、
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「日本テレビ系の『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』やTBS系の『水曜日のダウンタウン』での松本さん不在の穴を、浜田さんが補っている状況です。
浜田さんがいちばん松本さんの復帰を待ち望んでいるといっても過言ではありません。親しい後輩に『アイツはいつまで(裁判を)やってるんや』とボヤいていたと聞いています。
松本さんサイドにとって、文春との裁判は予断を許さない状況になっていました。もし敗訴となれば芸能界復帰は絶望的です。また勝訴であっても、何年もかかるようであれば、活動の場は激減してしまいます。
松本さんとしては、潔白を証明できないままでも、訴訟を早期に終了させるしかなかったといえるでしょう」
吉本興業は松本の復帰については、こうコメントしている。
《松本人志の活動再開につきましては、関係各所と相談の上、決まり次第、お知らせさせていただきます》
だが、前出の吉本興業に近い芸能関係者によれば、松本の地上波でのテレビ番組復帰は簡単なことではないという。
「松本さんはコメントに《強制性の有無を直接に示す物的証拠はない》と記載しています。
松本さんサイドとしてはこの文章の記載は譲れなかった条件だと思われますが、視聴者や番組のスポンサーが“物的証拠がないから潔白”と判断するかはかなり微妙なところです。地上波での復帰には、クレームが殺到する可能性も高いと思います」
また松本も民放各局に不信感を募らせているという。
「文春報道後の1月14日、松本さんがフジテレビ系の『ワイドナショー』に出演することが計画されていました。これは番組サイドからのオファーだったそうですが、吉本興業とフジテレビが協議した結果、出演が取りやめになったという経緯があります。そのため松本さんは『ワイドナショー』に裏切られたという思いを抱いたそうです。
松本さんからすれば長年貢献してきたつもりのテレビ局が、スポンサーや視聴者の顔色をうかがっていることも面白くないのでしょう。“逆ギレ”ともいえますが、『テレビにはもう出なくてもいい』とも言っていたそうで、後輩たちはその強気ぶりに呆れ気味だとか」(前出・芸能関係者)
では松本の復帰はどんな形で実現するのか。
「いちばん可能性が高いのは、相方の浜田さんといっしょに、なんばグランド花月などの舞台に立つことです。また松本さんはAmazonプライム・ビデオで、お笑いドキュメンタリー番組『HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル』を手がけて好評でした。その再開により復帰することも考えられますね」(前出・芸能関係者)
お笑いのできる日々を求めて訴訟を終結させた松本に、笑顔が戻る日は来るのか。
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