お笑いコンビ・TKOの木下隆行(52歳)が、11月10日に放送されたニュース番組「ABEMA的ニュースショー」(ABEMA)に出演。“なりすまし警察官”による特殊詐欺被害を告白し、手口の一部始終を語った。
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番組はこの日、全国各地で“なりすまし警察官”から金銭をだまし取られる被害が拡大していることを紹介。さらに、TKO・木下隆行がその被害に遭いかけたことを明かし、一部始終を語った。
木下のもとに、見知らぬ番号からの着信があったのは今年10月の朝方のこと。電話の主は「石川県警のソガ」と名乗り、突然「木下さんですよね? 今から出頭できますか?」と告げたという。
寝起きの木下は「仕事なんで、出頭できないです」とワケも分からず断ると、電話の相手は「出頭できないのなら、今から言うようにしてください」と告げて、ビデオ通話を要求。木下は「今のやり方は、こうなんやろうな」と疑うことなく応じると、警察官の制服姿の男が登場し、警察手帳を見せながら、「周りに誰もいないか確認するために、カメラを360度回してください」と命令した。
そして「詐欺容疑で捕まえた人物が木下さん名義のキャッシュカードを所持しており、お金が振り込まれた痕跡がある。8500万円が行方不明だ」と事態を説明すると、身に覚えがない状況に木下は「知らないです」と全面否定。パニック状態の木下さんに対し、警察官を名乗る男は「あー、やっぱりですか。同じような人が200人ぐらいいるんですよ」と、一転して寄り添うような姿勢を見せた上で、捜査協力を謳ってフルネームや住所、家族構成、口座がある銀行名など、個人情報を事細かに要求してきたという。
さらに、口座の残高にも踏み込み、男は「それはいつの通帳記入ですか? ちょっと前じゃ困るな〜。今から通帳記入しに行ってもらえますか?」と依頼。木下が渋ると、「いま“容疑者扱い”されているんですよ? こちらも冤罪を晴らすために事情聴取をしているので、素直に答えてもらわないと」と語気を荒げながら説得。木下は「俺のためにやってくれているんだ」と折れてしまい、銀行に出向いて現在の預金額を1円単位で伝えてしまった。
この行動の背景には、木下の「いろんな思いが乗っかっていた」そうで、当時を「問題を起こした芸人として『もうややこしいことは何もないから、どうかお願いします』という思いや、お金のトラブルに巻き込まれた相方のそばにいるので、人より『お金のことは気を付けよう。だから、この事件には関わりたくない』というマインドが強かった」と回顧。さらには「僕に寄り添うような演技が上手かった」と、警察官を名乗る人物を信じてしまった背景を語った。
その後、電話の男は「木下さんってテレビに出ていますか?」と確認した上で、「本部長に聞いたところ、『TKO木下は無関係』と言われたので、無罪です」と伝え、突如切電。後日、木下は石川県警に確認したところ「『ソガ』という人物はいない」と言われ、なりすまし電話による特殊詐欺だったことが発覚。本物の警察官は「木下さんは有名人だから、ややこしいと思って電話を切ったんでしょうね」と推測していたという。
この一部始終を受けて、お笑い芸人のみなみかわは「木下さんの話を聞いていると、『こんなのに引っかかる!?』って思ってしまうけど、いざ自分の身に起きたら分からなくなるんでしょうね」とコメントすると、千原ジュニアも「朝早い時間で寝ぼけていて…とかいろんな偶然があったんやろうね」と慮る。
木下を取材した構成作家は「木下さんの個人情報の数々は、今後別の特殊詐欺グループに渡る可能性もある。『カメラで360度映して』は、強盗するための部屋情報となることもある」と警鐘を鳴らすと、千原ジュニアさんは「めっちゃ怖い。どこかに木下の部屋の間取りや口座残高を知っている人がいるということか…」と身震いした。
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