「女は家事、男は仕事」という前時代的な価値観では、男女どちらも生きにくいだろう。静岡県の40代女性は「今から10年前です」と切り出し、上司から言われた偏見混じりの一言に嫌な思いをした経験を語った。
親の介護のため故郷に戻らなくてはいけなくなった女性は、地元で働くために転職を決めたのだが……。(文:國伊レン)
「女だから働かなくて良いとかいう時代ではない」
親はくも膜下出血で麻痺が残ったものの「杖や歩行器で歩くことは出来る程度」で、深刻な後遺症は残らなかった。幸い故郷での仕事も決まっていたので一安心だったが、退職の際に上司から
「女の子なんだから、そんなに一生懸命働かなくていいよ」
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と言われた。これが「ありえなかったので今ももやっとしています」と打ち明ける。
上司は女性が結婚しておらず、「自分が働かないといけないことは知っているはず」で、退職の理由も伝えていたという。それにも関わらず「働かなくていいよ」と無責任な発言をしている事に、女性は憤りを感じていた。さらに
「10年前とはいえ、女だから働かなくて良いとかいう時代ではないので、そこにもむかつきました」
と憤りを語る。女性だからという無自覚な差別意識があったことにも怒りを覚えたようだ。上司からすれば良かれと思って言った言葉なのかもしれないが、転職してでも仕事を続けなければいけなかった女性にとっては腹立たしい一言である。
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