F1コミッションは、11月13日に行った会議の内容を発表、2025年と2026年の規則に関する多くの問題が議論されたことを明かした。議題には、酷暑でのドライバーの健康を守るための対策や、F1参戦を目指す若手ドライバーによるスプリントレースが含まれていた。
2024年第5回F1コミッション会合において、技術、競技、財務面の問題について協議がなされた。2025年技術的事項としては、ドライバー冷却キットの導入が承認されたことが発表された。
「コミッションは、2025年シーズンに向けた一連の技術的変更を承認した。これには、試験結果が良好だったことを受け、熱の危険が宣言された場合に使用されるドライバー冷却キットの導入が含まれる」とFIAの声明には記されている。
カタールなど高温下で行われるグランプリで、ドライバーが脱水症状や熱中症など、体調不良に陥ることが問題視されており、冷却システムの導入が検討されてきた。
2025年競技面については、最近のF1サンパウロGPで生じた議論を踏まえ、出走を断念したマシンが出た場合に空きグリッドを作らないための新しいプロトコルが確認された。
天候の関係で日曜日に予選と決勝が行われたサンパウロで、ウイリアムズのアレクサンダー・アルボンが予選でクラッシュし、決勝に出場できなくなった。アルボンが就くはずだった7番グリッドは、空いたままでレースが開始されたが、来年からは、空きグリッドを作らずに後ろのグループを前に繰り上げるための新たな規定が設けられる。
さらに、2025年競技事項として、ルーキーが参加するスプリントレースの構想について、再検討された。今年の最終戦後のアブダビテストデーで、ルーキーによるスプリントレースを実施するという案が浮上したが、来年以降に保留されていた。F1コミッションは、この構想に関心を持っており、「2026年にルーキースプリントレースを開催することを目指して2025年にさらに検討する予定」と述べている。
2025年財務問題としては、持続可能性イニシアチブに関する費用を除外する措置を拡大することが承認された。
テーマ別のセクションに分割される2026年レギュレーションについては、以下の発表がなされている。
すべてのセクションの統一的な枠組みを確立するために設計されるセクションAは、2025年の最初の世界モータースポーツ評議会(WMSC)会合で発表される予定。競技規則のセクションBでは、FIAの包括性への取り組みを強調するため、ジェンダーニュートラルな言語が盛り込まれる。
技術規則のセクションCは、次回WMSC会議までに完成する予定で、パフォーマンスの初期レベルに関する目標は達成される見通しということだ。財務規則のセクションDについては、調査およびその他の手続きにおける機密保持規定を強化するための措置が話し合われた。