Microsoftは11月14日(日本時間)、Arm版Windows 11(Windows 11 on Arm)のインストール用ディスクイメージ(ISO)ファイルを公開した。これにより、ArmアーキテクチャのPC/仮想マシン(VM)にWindows 11をクリーンインストールできるようになる。
今回公開されたインストール用ISOファイルは、「Windows 11(バージョン24H2)」のArmアーキテクチャ版だ。プロダクトキーまたはUEFI(BIOS)に格納されたライセンスデータに基づいてインストールするエディションを判定する「マルチエディション」仕様となっており、ダウンロード時にはメディアの言語も選ぶ必要がある(※1)。
(※1)Windows 11自体は多言語対応だが、インストールメディアは言語が分かれており、セットアッププロセスの画面表示言語に影響する
●注意点
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インストール用ISOイメージを利用するに当たって、注意すべき事項もある。
USBインストールメディアは直接作れない
今回公開されたのは、あくまでも“ISOイメージ”となる。ArmアーキテクチャのPC(実機)にインストールする場合は、基本的に以下の手順を取る必要がある。
1. ISOファイルの内容をDVD-Rメディアに書き込む
3. 容量の都合でDVD-R DL対応の光学ドライブとDVD-R DLメディアが必要
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4. 書き込みアプリを用意する必要はない(Windowsのエクスプローラーから可能)
7. インストールするPCにDVDドライブを接続する
8. 1の手順で作ったDVD-RメディアをDVDドライブに入れる
9. PCを再起動(または電源を投入)して、DVDドライブから起動する
11. DVDドライブからの起動方法は、PCの取扱説明書やサポートサイトを参照
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しかし、中には「光学ドライブを用意できない」という人もいるだろう。しかし、Intelアーキテクチャ版とは異なり、現時点ではArm版の「メディア作成ツール」は用意されていないため、直接的にUSBインストールメディアを作る方法がない(現時点でMicrosoftは用意していない)。
ArmアーキテクチャのVMにインストールする場合は、ISOファイルをVMからマウントすれば可能だ。
PC固有のデバイスドライバが欠けている場合もある
Microsoftが配信しているインストールメディアは、メーカーによるカスタマイズが一切なされていない。そのため、このメディアからOSをインストールするとプリインストールアプリだけでなく、PC固有のデバイスドライバも“欠けた”状態となる恐れがある。
PC固有のデバイスドライバは、インターネットに接続して「Windows Update」を実行することで適用される場合もあるが、Windows Updateで提供されていない場合は、メーカーが公開していない限りドライバを適用できない。固有ドライバが必要なデバイス(機能)は利用できないか、利用に制限が掛かるリスクがあるので注意しよう。
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