11月16〜17日、静岡県の富士スピードウェイでENEOSスーパー耐久シリーズ2024 Empowered by BRIDGESTONE第7戦『S耐ファイナル富士』が開催される。各クラスのタイトル争いも注目だが、スーパー耐久未来機構(STMO)が認めた車両が参加できるST-Qクラスも、各車が今季の締めくくりに向け、アップデートを施してきた。そのうち、MAZDA SPIRIT RACING MAZDA3 Bio conceptはスバル航空宇宙カンパニーの再生炭素繊維を使用したボンネットをはじめ、空力をアップデートさせて臨んでいる。
2022年のスーパー耐久最終戦でデビューしたMAZDA SPIRIT RACING MAZDA3 Bio conceptは、マツダ3に2.2リッターディーゼルターボを搭載し、2023年はさまざまな改良を受けて戦ってきたほか、HVO(水素化処理植物油)など燃料の変更にも着手。2023年後半には他メーカーのST-Q車両を上回るスピードをみせたほか、2023年最終戦では300馬力までパワーアップした。
そんななか、Team SDA Engineeringの本井雅人代表とMAZDA SPIRIT RACINGの前田育男代表の間で「忘年会で飲んでいる最中の話(前田代表)」から実現したのが、スバル航空宇宙カンパニーの再生炭素繊維をMAZDA SPIRIT RACING MAZDA3 Bio conceptのパーツとして使用するもの。第7戦富士に登場したMAZDA SPIRIT RACING MAZDA3 Bio conceptは、第5戦鈴鹿までとは大きく異なる外見となった。
特に目立つのは、カーボン素材そのままのボンネット。正面には『MAZDA×SUBARU AERO SPACE TECHNOLOGY』のロゴが誇らしげに貼られる。またフロントバンパー下部が大型化しており、ボンネットのカーボン地と相まって迫力満点。マツダ3の美しさ、カッコ良さを倍増させるデザインとなった。またリヤウイングも第5戦までとは異なっている。
2022年のデビュー時からその美しさは定評があったMAZDA SPIRIT RACING MAZDA3 Bio conceptだが、その迫力も2年超の戦いのなかで大きく増した。どんな速さを最終戦で見せてくれるのか、レースが楽しみなところだ。