今年のマイルチャンピオンシップ(3歳上・GI・芝1600m)は13年ぶりに外国馬の参戦があることに加え、スプリンターから中距離馬までエントリーしてきたので、実に多彩なメンバー構成となった。そこで過去10年を対象にして、ローテーション別の有利不利を探り、馬券作戦の参考としたい。
まずは今年も7頭が登録している富士S組をチェックしよう。延べ50頭で【4-3-1-42】の勝率8%、複勝率16%。10年中7年で少なくとも1頭が馬券に絡んでいるが、アベレージとしては少々物足りない数字となっている。ただ、富士Sの勝ち馬は【2-1-0-3】なので合格点。問題は2〜4着馬で、激走の疲れが残るのか【0-1-1-19】と苦戦傾向にある。また、勝った4頭はマイルCSで4〜8番人気だったのも注目ポイントだ。
続いては毎日王冠組。こちらは延べ28頭で【2-2-3-21】の勝率7%、複勝率25%。近年の成績が良く、18年以降の6回のうち、5回で馬券に絡んでいる。また、連対した4頭は3〜4歳、かつ毎日王冠で3着以内だった。今年のエルトンバローズは該当するので要注意だ。そして同じくGIIの府中牝馬S組は【0-0-1-5】。サンプル数が少ないので何とも言えないが、今年の勝ち馬のブレイディヴェーグは押さえないわけにはいかない。
最後にGI組を見ていこう。スプリンターズS組は【2-0-0-5】なので上々に思えるが、勝利した2頭にはマイルGI勝ちの実績があった。いわゆるスプリンターでは厳しい。天皇賞(秋)組は【1-1-2-6】の複勝率40%だが、馬券に絡んだ4頭中3頭が1番人気だっただけに…。また、春以来の安田記念組は【1-1-0-4】と悪くないが、特筆するほどでもない。
やはり中心視するのは富士S組、毎日王冠組の中からふるいにかけて残った馬になるか。そして相手にGI組も入れざるを得ないだろう。外国馬チャリンの走りも含め要注目の一戦となる。