2015年に13歳でSKE48の7期生としてアイドルデビュー。15歳でシングル曲のセンターに抜擢され、いくつもの雑誌の表紙を飾るなど、未来のSKE48を背負って立つメンバーとして活躍していた小畑優奈（おばた・ゆな）。だが、2019年に17歳でグループを電撃卒業。あれから5年......。22歳となった彼女は"ゆっぺり"と名乗り、東海エリアでほぼ毎日パチスロを打つ生活を送っている。そこに至るまでに何があったのか？ 話を聞いてきた。
■ビキナーズラックで万枚出しちゃいました
――お久しぶりです。今はどんな肩書で活動をしているんですか？
ゆっぺり パチスロ演者ですね。ホールで打って、その姿を見せて。パチンコタレントに近いのかなと思います。今はスロットがメイン。好みもあるのですが、スロットのほうが大当たりの演出とか、見せ場が多いのかなと。
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――SKE48を卒業した後って、何をやってたんですか？
ゆっぺり アニメが好きなのでグッズ開封のYouTubeをやったり、SKE48に入る前からの趣味で、ハンドメイドアクセサリーがあったので、ネットショップをオープンしたり、あと年に1回生誕祭イベントをやったり。
――パチンコやパチスロは好きだったの？
ゆっぺり もともと私の家系がパチンコ大好きなんです。夜ご飯を食べながら、その日の勝ち負けの話をしているレベル（笑）。でも最初はそれに染まってたまるかと思ってたんですよ。なので、18歳になっても手を出さずにいて。
でも20歳を過ぎたぐらいに、「お金は出すから、やってみればいいじゃん」って、家族に誘われたんですよ。そしたらビキナーズラックで1,000円でRUSHに入って、万発出しちゃって、そこでハマっちゃいました。
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――ハマらないぞと思っていたのに。
ゆっぺり アニメの機種も多いんですよ。打ちながらアニメの映像が見れちゃう。お金が増えるっていうより、好きなシーンがこの台で見れるんだ、みたいな。気づいたら、ほぼ毎日打ちに行くようになってました。でも負けることも多くて、家族からは仕事にしちゃえばいいんじゃないのって言われて。
確かに好きではあるけど、今までアイドルをやっていたから、ずっと応援してくれたファンの方からどう見られるんだろうって気持ちもあって、なかなか踏み出せず。
――まあそうですよね。
ゆっぺり でも他の人のパチンコやパチスロの配信を見ているうちに、楽しそうだからやってみたいなって。ゆっぺりって名前にして、顔もわかんないようにマスクをして、YouTubeを始めたんですけど、再生数が全然伸びなくて。
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――なかなか難しいですよね。そこからどうやって小畑優奈だってバレたの？
ゆっぺり 気付いた人がSNSに書いたりしたのかな。そこにゆっぺりじゃなくて、小畑優奈のアカウントでいいねをしちゃったんだっけ？ そこから何となく広まっていって。
――今のユニット「ONE ACE（ワンエース）」に入ったきっかけは？
ゆっぺり お店で打ってた時に、リーダーの小吉さんがいたんです。当時はあまり知らなかったんですけど、私のおばあちゃんが「小吉さんだよ！」って
――おばあちゃんが知ってたんだ！
ゆっぺり 小吉さんのファンで動画も見ていて、その店に行ったのもおばあちゃんから誘われたからで。そこで挨拶して、「演者をやりたいと思ってるんです」って話したら、「入らない？」って、その場でスカウトされました。
――すごい！ 即戦力だ！
ゆっぺり でもそこは慎重に家族内で話し合って、ちゃんと話を聞いてからって。しばらくして、気持ちを固めて「入りたいです」って話して、加入が決まりました。
――ファンの反応はどうだったんですか？
ゆっぺり 本当に半々に割れましたね。「めちゃめちゃ応援してたけど、ごめんなさい」って方もいました。今までの自分のアイドル像が、自分で言うのもあれですけど、王道だったと思うので。ずっと純粋でいてほしいみたいに思ってた方も多くて。
――王道キラキラアイドルとギャンブルはギャップが大きいですもんね。
ゆっぺり でも毎週のように握手会に来てくれて、私の性格を知っていて、「また違う道に進んだんだね」って、変わらず応援してくれる方もいるし。あと、こっちの道に進んでから私のことを知ってくれた方も多くて、今はもう半分以上かもしれないです。
この業界に入るっていうのは、私の人生の中では結構大きな決断でした。
■ファンの方から差し入れでビール1ケースもらいました
――今は毎朝8時からパチンコ屋さんに並んでるって聞きました。すごい早起きですね。
ゆっぺり こっちの店って、開店が9時なんですよ。なので、台の抽選が8時半とかだから、8時には並ぶようにしています。だから、家から遠い店だと5時起きとか平気でありますね。アイドル時代より健康的な生活を送ってるかもしれないです（笑）。
――お店っていうのは、好きなところに行くわけじゃないんだ。
ゆっぺり そうですね。事前に予定が決まっていて、そこへ打ちに行く感じです。
――台も決まってるんですか？
ゆっぺり それは自由です。抽選で入場して、私の推し機種、ヴヴヴ（革命機ヴァルヴレイヴ）、からサー（からくりサーカス）、リゼロ2（Re:ゼロから始める異世界生活 season2）とかを狙いにいきます。それでだいたい午後3時か4時ぐらいまで打って帰る生活ですね。
――勝率とかはどうなの？
ゆっぺり 私がよく打ってる機種は生きるか死ぬかみたいな感じなんで（笑）、本当に偏りますね。勝つときは1日に8万とか9万とか。今までで一番勝った時は、夕方まで当たりっぱなし。今のパチスロって上限があって、19,000枚になると、コンプリート機能が発生しましたって画面が出て、もう遊戯できなくなるんですよ。
――昔のパチンコでいう打ち止めみたいな。そこまで行ったんですか!?
ゆっぺり 1回だけですけどね。年間で見ると負けてます（笑）。
――勝つための願掛けをしたり。
ゆっぺり 特にないんですけど、ひとつだけ思いつくのは、トイレが汚れていたらきれいにするとか。『トイレの神様』って曲があったじゃないですか。子供の頃にそれを聞いて、影響されてるのかもしれないです。
――素晴らしい。ゆっぺりさんのスケジュールを見たんですけど、月に3、4日ぐらいしか休みがないですよね。
ゆっぺり SKE48時代から、毎日お仕事をしたいと思ってたので、こちらを始めるときも、やれるならフルでやりたいですってお話をしました。
――しんどくない？
ゆっぺり もともとスロットが好きなんで、しんどいって思うことはないです。見たことない演出を見たりとか、RUSHに入った時はウヒョウヒョです（笑）。
――そうなんだ。逆に休日は何をしてるんですか。
ゆっぺり 前は休みの日もパチンコを打ってたんですけど、最近はやれなかった予定。美容室とか、自分のケアに使うようにしています。
――さっき店内で撮影してた時、お客さんに声をかけられてましたね。
ゆっぺり そうですね。よく差し入れをもらったりします。パチンコ屋さんなので「これ勝ったから」って、交換した景品をくれることも多くて、この前はビール1ケースをもらいました。
たまにSKE48ファンの方も、コンサートを見に来たついでに寄ってくれて、地元のお土産を持ってきてくれたり、うれしいですね。
――打ってる店を事前に発表してるから、絶対に会えるわけですもんね。
ゆっぺり そうですね。撮影とかない時は、普通に打ってるだけなんで。サインや写真もオッケーです。
――アイドルの頃にみたいにCDを買わなくても会えるわけですね。ちなみにゆっぺりって名前の由来は？
ゆっぺり 小学校の低学年ぐらいの時に、ハンドメイドをYouTubeにアップしてたんですよ。そこで本名じゃなく、変わった名前がいいなと思って、ゆなから、ゆうゆうとか、やってるうちに、ゆっぺりになりました。自分の中では黒歴史なんですけど（苦笑）。
この活動するにあたって、やっぱり本名と違う名前がいいなと思って考えたんですけど、親から「そういえば、ゆっぺりってあったじゃん！」って言われて。「覚えてたか」と（笑）。
――黒歴史ネームがよみがえった。
ゆっぺり 恥ずかしい気持ちもあったんですけど、親からは「別に変じゃないし、そうすれば」って。また、ゆっぺりになりました。でも、結構知っていただけるようになったので、もう自信を持っていいのかなって。今はアイドル時代のゆななって呼ばれる機会も減って、呼ばれると懐かしいなって思います。
――アイドル時代を振り返っていかがですか？
ゆっぺり あの時はただやることに夢中というか、必死でした。あまり気づかなかったけど、貴重なことをさせていただいたなって思います。センターだったり、選抜もそうですし、総選挙とか、自分の目標は全部叶えさせていただいたので、もう未練はないです。自分の中で一番いい時期に辞められたのかなって。
今も同期の卒業公演とか見に行ったりするんですけど、刺激をもらえるし、やっぱすごい世界だなと思いますね。
――この先の目標はありますか？
ゆっぺり でもこの1年、ありがたいことにゆっぺりと、ONE ACEをすごく注目していただいてるので、どうにか結果を残したいですね。
――結果というのは？
ゆっぺり まずはスロットで勝つことですね。やっぱり勝つとSNSとかすごい見ていただけるんですよ。前回、コンプリートした時も、始めましての方からのリアクションがすごくて。やっぱり自分自身をもっと知ってもらうことが大切なので。
――人気になるとどうなるの？
ゆっぺり 来店するだけで、朝の抽選からいっぱいになっちゃうとかあるんですよ。行くことによって、ファンの方もその店に行きたいってなるんです。
――芸能人がイベントで来店するのと同じような感じですね。今はそうじゃない？
ゆっぺり 来てくれますけど、もっとやれるんじゃないかって。せっかくこの世界に入ったので、ゆっぺりとして有名になりたいですし、ONE ACEをもっと大きくしたいなって思います。
●ゆっぺり（小畑優奈）
2001年12月18日生まれ、愛知県出身。
現在も「会いに行けるアイドル」として活躍中！
来店スケジュールは公式Xをチェック！
公式X【@ONEACE_YUPPE】
公式YouTube【@yupperi.gachipachi】
公式HP【https://oneace-online.com/】
取材・文・撮影／関根弘康
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