11月17日、2024年MotoGP第20戦ソリダリティGPの決勝レースが行われ、フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)が今季11勝目を挙げた。土曜日のスプリントレースでも優勝して完璧な週末を過ごしたが、タイトル争いでは10ポイント差でホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)に敗れ、3連覇を逃した。そんなバニャイアが、決勝後のプレスカンファレンスで今週末のレースとシーズン全体を振り返った。
■フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)
「数日以内には受け入れられると思うよ。マレーシアGPのスプリントで転倒した後、29ポイントを取り戻すのはかなり厳しいと理解していたんだ。だから、残りのすべてのレースに勝つという、自分にできる最大限のことをしようとして、それは達成できた」
「でも、安定性という点ではホルヘの方が優れていた。僕たちはちょっと運が悪かったし、自分のミスもあったので、タイトルを獲れるとは考ていなかった。2023シーズンと比べて0ポイントで終わる回数も少し多かった」
「チームは本当に良い仕事をしてくれたよ。勝利数という面では、自分たちがかなり独占できた。それでも十分じゃなかったんだ。だから次は自分の経験から学ばなければいけない。シーズン中に起こったいくつかの状況から学んで、より良くできるように努めるよ」
「それでも、自分が過ごしたシーズンに誇りを持っているし、シーズンを通して素晴らしい仕事をしてくれたチームに対しても同様だ。僕が困ったときはいつも、良い方向に持っていくのを助けてくれた。チャンピオンは獲れなかったけれど、それでも2位というのは素晴らしい結果だ。2位だった理由はわかっているから、改善していくだけだよ」
「火曜日のテストが楽しみなんだ。新しいバイクを試せるのは素晴らしい。それが終わったら、ハネムーンに行ってリラックスするんだ。先シーズンと今シーズンはレースウイークにやることが多すぎて、メンタルを保つのが大変だった。レースをするのが楽に感じるほどにね」
「僕たちはまず、シチュエーションをもっとよく理解しなければならない。8回のノーポイントのうち、3回は変な状況だった。ポルティマオでマルク(・マルケス)と、ヘレスでブラッド(・ビンダー)と、そしてアラゴンでアレックス・マルケスとの間で起きたことだ。この3回は他のライダーに押し出されたものだったけれど、避けることができたのではないかと考えている」
「マルクとの接触は、彼の方が速かったから、多分僕が待たなければいけなかったんだ。待って、ラインを閉めなければよかった。レースをしているときはできるだけ前に行きたいものだけどね。来年はもっとうまくやる必要がある」
「アレックス・マルケスとのトラブルは、逆に僕の方が明らかに速かったんだ。だから待たなかったし、彼がワイドに膨らんだから大丈夫だと思ったら、接触してきて転ばされたんだ。ブラッドの時も同じだった」
「自分のミスからも学ばなければいけない。転ばされたものの他は、分析するのがもっとトリッキーだ。全部同じ状況で、いつもと同じことをしていて、ただコーナーへの進入を少しだけ遅らせたらクラッシュした。だから分析が難しいけれど、自分のミスであることを知っている方が理解はしやすいね」
「自分のミス以外でよくなかったのはシーズン初めだ。新しいフォークとスイングアームを使うことを決めたんだけど、開幕戦のカタールこそ優勝したものの、その後からヘレスまでは速く走れずに苦しんで、時間を無駄にしてしまった。ポルティマオは得意なサーキットのひとつだったのに苦労したし、オースティンでも同じだった。ハッピーじゃなかったので元のものに戻すことを決めた瞬間、速くなったし、強くなったんだ。そこからは全て良くなった」
「自分のミスで一番悪かったのはミサノだ。3位でゴールできそうだったからね。一番受け入れ難いのはマレーシアのものだね。僕は何も悪いことをしていなくて、ただ少し進入を遅らせただけだったから。それが原因ではあったんだけど、クラッシュは受け入れ難かった」
「でも、ホルヘのチャンピオン獲得は笑顔で見ることができるよ。僕たちはお互いをよく知っているし、誰かひとりしかチャンピオンを獲れないのなら、今年はそれは彼のものだった。彼がタイトルを獲ったことは嬉しいし、彼はそれに値する。人生を賭けてそこに到達したのだし、それは素晴らしい瞬間なんだ。間違いなく最高の気分になるだろうし、僕も彼が成し遂げたことを笑顔で祝えるよ」