「原作は学生のころに読んでいて。タッチも不気味だし、話もすごいし……。あまりの怖さに、途中で読むのをやめてしまって僕、苦手なんです、怖いやつ(笑)」
と、話すのは11月15日に公開を迎えた『他人は地獄だ』で映画初主演を飾った八村倫太郎。
人と一緒に暮らす際、絶対に譲れない条件は
原作は、全世界で閲覧数累計9.8億views('24年6月時点)を記録した韓国発の大ヒットWEBコミックだ。
「あの不気味な世界観はずっと覚えていて。今回、お話をいただいて、主人公のユウを演じることにはやっぱり不安が大きかったです」
ユウ(八村倫太郎)は恋人・メグミ(岡田結実)を頼って上京するも、ケンカ。超格安のシェアハウスで暮らし始める。住民はキリシマ(柳俊太郎)を筆頭に薄気味悪い者ばかり。
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そんな中、ひとりの男が不自然にいなくなる。新参者は殺害されているのでは? ユウの疑惑はどんどん深まり、追い詰められていく……。
「もちろん、やっぱり主演というのはうれしいですし。ここを乗り越えたら自分は、表現者として一皮も二皮もむけて成長できるんだろうなと思って。頑張ろうと思いましたね」
猟奇的なシーンにも果敢に挑んでいる。
「椅子に座った状態で、腕などをテープでぐるぐる巻きにされる拘束シーンがあるんですが、思いっきり抵抗しても取れないようにガッチガチに固めてもらいました。“その感じなら取れちゃうじゃん”って思われるのは絶対に嫌で。
マジで動けなくて、休憩時間中もずっとその状態。きつかったですね。そのリアルさが芝居を助けてくれたと思っています。自分はアクションをこなしながら芝居ができるほど起用じゃないんです。不器用ながらも全力の体当たりで臨んだことは、印象に残っています」
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もし、シェアハウスで暮らすとしたら?
「この作品のシェアハウスは絶対に嫌です。すぐ帰ります(笑)。(所属するダンス&ボーカルグループ)WATWINGのメンバーと? 難しいなぁ(笑)。でも、ひとりも寂しいから、自分だけの空間が確保されたうえならいいなと思いますね。
大学の先輩と同期がシェアハウスで暮らしているんですが、ふたりは趣味も似ていて、“こいつと一緒にいるから、仕事つらいのも乗り越えられるわ”って笑っていて。そういうのはちょっと憧れちゃいました(笑)」
人と一緒に暮らす際、絶対に譲れない条件を聞いてみると、
「香りですかね。生活臭はどうしても出てくるじゃないですか。嫌なにおいだと思ったらすぐ対処したいので、香りのセンスが合う人がいいですね。あと食のセンスも!」
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相手が女性であっても、それは同じ?
「やっぱり一緒に“おいしいね”と言いながら食べられたら、すごく楽しいと思いますけどね。僕は辛いもの好きなので、たとえ辛いものは苦手でも、一緒にお店に来てくれたらすごくうれしいですね。あと女性に求めること? 笑わないでくださいね。笑顔です!
いつだって屈託なく笑っていてほしい。だから、僕がいっぱい笑わせます! そのために日々、お笑い芸人さんのYouTubeとか見ながら勉強しています。って、ダセーこと言ってますね(笑)」
慶応義塾大学在学中にホリプロ主催のオーディションでWATWINGのメンバーに選ばれる。ドラマ『君の花になる』(’22年)で“8LOOM”メンバーを演じ、知名度アップ。同ドラマからちょうど2年がたつ。
「やはりあの作品を通して経験させてもらえることはすごく多かった。2年前の僕と今の僕を比べたら、何が成長したんだろう? 物おじしなくなっているのかな? 見える景色が変わったことで、いろんなことを広く深く考えられるようになったと思います」
今後の目標について聞いてみると、
「すごく漠然としてていいですか? WATWINGがもっともっともっと売れることですね。いろんな人に刺さってほしい。聴いてほしい。だから本作で主題歌(『HELL FIRE』)をやらせていただけたのはすごく光栄です!」
リフレッシュ方法は?
「友達と会うことですね。それこそ『君の花になる』で一緒になったメンバーとは今も連絡を取って、会っています。フランクにウチに来て、そのままドライブに行ったり。本当に普通の日常を過ごせる友達がいることが、ありがたいです。
なんのてらいもなくしゃべれることは“やっぱりいいな”“ひとりじゃないな”と思える。それはWATWINGのメンバーにも思うことなんですが。自分は本当に人に恵まれていると思っています」