11月21日(木)、愛知・岐阜県を舞台に開催されている2024年WRC世界ラリー選手権第13戦『フォーラムエイト・ラリージャパン2024』の最初のスペシャルステージが行われ、Mスポーツ・フォードWRTのアドリアン・フルモー(フォード・プーマ・ラリー1)が全体トップタイムをマークした。
2022年以来、3年連続の開催となっているラリージャパン。今大会もシーズンの最終戦ということで、各選手権のチャンピオン争いに注目が集まるなか、午前中のシェイクダウンと夕方のセレモニアルスタートを経て、大会の拠点である豊田スタジアムのスーパーSSで華々しく開幕した。
今年のスーパーSSは、ドーナツターンが追加され、立体交差上の傾斜が緩やかになるなどコースレイアウトが刷新。2台が並走するかたちで競うスタイルは変わらずに、まずは新井敏弘(スバルWRX S4)とディディエ・オリオール(ディディエ・オリオール)がコースイン。最初のアタッカーとして、集まったファンの前で直接対決を演じた。
続いて国内組がアタックを進め、WRC2クラスの海外組もコースインを開始。コンマ秒差の大接戦も繰り広げられると会場からは大きな拍手が起こった。
そしてWRC2クラスの最速となったのは、人気漫画『頭文字D』にモチーフを得た特別カラーリングで参戦しているニコライ・グリアジン(シトロエンC3ラリー2)となった。
WRC2クラスの次には、いよいよ最高峰クラスのラリー1勢がコースイン。まずは、アンドレアス・ミケルセン(ヒョンデi20 Nラリー1)とグレゴワール・ミュンスター(フォード・プーマ・ラリー1)が並び、アタック終盤までリードしていたミケルセンが突如スローダウンしたことでミュンスターが勝利した。
セバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)とアドリアン・フルモー(フォード・プーマ・ラリー1)も登場し、地元トヨタ勢への声援が一気に増す。アタックはフルモーが勝利となったが、会場のボルテージは一気に上がった。
続くエルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1)とオット・タナク(ヒョンデi20 Nラリー1)のバトルでは、一進一退の接戦となり、最終的に0.4秒差でタナクが前を奪った。
そして迎えたラストバトル、選手権首位のティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)の相手として勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)が登場。会場のファンからは大声援が飛ぶなかの戦いとなり、1.4秒差で見事勝ち星をあげた。
これでラリー1勢のアタックは終了。2万人以上が足を運んだ豊田スタジアム特設ステージでのスーパーSSは、Mスポーツ・フォードWRTのフルモーが最終的な全体ベストタイムとなり、そこにタナク、勝田が続くトップ3となった。
いよいよ本格的なフルデイが始まる22日(金)は、SS2からSS9の計8ステージが行われる。8本のステージ総距離は126.00km、リエゾン(公道区間)もふくめた1日の総走行距離は387.88kmだ。