トヨタWRC、大荒れのデイ2を好位置で乗り切る。ラトバラ代表は「明日もトリッキーになる」と警戒/ラリージャパン

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2024年11月23日 01:00  AUTOSPORT web

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エルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2024年WRC第13戦ラリージャパン
 11月22日(金)、愛知・岐阜県を舞台に開催されている2024年WRC世界ラリー選手権第13戦『フォーラムエイト・ラリージャパン2024』に、TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチームは3台のトヨタGRヤリス・ラリー1で参戦。

 チーム内最高位となったのはエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)で、総合2番手につけた。チームメイトの勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は4番手、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(17号車)は5番手につける走りで、ライバルのヒョンデ・シェル・モービスWRT勢よりも好位置を確保している。

 木曜日の夜に豊田スタジアムで行われたスーパーSSで開幕したラリージャパン2024は、金曜日の朝から山岳地帯の山道で一日を通しての戦いがスタートした。デイ2は愛知県の道を舞台に、8本合計126.00kmのステージが行なわれ、4日間で最長の一日となった。

 午前中は青空が広がる爽やかな秋晴れとなり、路面の多くはドライコンディションであった。しかし、深い林道の一部は湿っており、グリップがかなり低いセクションは注意が必要に。さらに午後になると雲が増え、一時的な弱い雨によりステージの一部路面はウエットコンディションとなっていた。

 金曜日の1本目、今大会最長23.67kmのSS2『伊勢神トンネル1』で3番手タイムをマークしたエバンスは、続くSS3『稲部/設楽1』とSS4『新城1』でも好走を見せて総合首位に立った。

 タイヤフィッティングゾーンでの軽整備後に行われた午後の再走ステージではやや遅れ、総合2番手に後退したが、その後もベストタイムを刻むなどして、首位オット・タナク(ヒョンデi20 Nラリー1)と20.9秒差の総合2番手で一日を終えた。

 一方、前夜のスーパーSSで3番手タイムを記録した勝田と、5番手タイムで走破したオジエはともにSS2でパンクトラブルが発生。オジエはステージの途中で停車してタイヤ交換を行なったため、約2分を失った。

 スローパンクチャーを喫した勝田は、タイヤがホイールのリムから外れた状態でステージを最後まで走り切り、約1分をロスした。その結果、勝田は総合9番手に、オジエは総合18番手まで順位を下げることに。

 ただ、その後は安定した好ペースで走行を続け、ヒョンデ勢の失速も相まって勝田は総合4番手、オジエは総合5番手まで順位を回復している。

 早くも荒れ模様となったラリージャパン2024のデイ2について、チームのヤリ-マティ・ラトバラ代表は「これまで毎年のように金曜日に多くのドラマが起こってきたが、今年もそうなった」と振り返った。

「朝最初のステージで(勝田)貴元とセブ(セバスチャン・オジエ)がタイムを失ってしまい、非常に残念なスタートになった」

「ただ、それでも我々は戦うことを諦めず、ライバルたちに問題が発生するなど状況が急激に変わり続けたことで、選手権争いにおいてふたたびチャンスが巡ってきた」

「一日の終わりにはエルフィン(・エバンス)が総合2番手に、貴元とセブは総合3番手に肉薄する位置につけたので、我々の順位はそれほど悪いものではないだろう」

「土曜日が終了した時点で2台がトップ3に入っていれば、日曜日は引き続きエキサイティングな展開になるはずだ」

「しかし、明日(デイ3)もコンディションがふたたび非常にトリッキーになるかもしれないので、まずは明日をうまく乗り切りたい」

 明日23日(土)はラリーも折り返しとなり、暫定ポイントも決まる重要な一日となる。走行は、SS10からSS16の計7ステージが行われ、ステージ総距離は103.87km、リエゾン(公道区間)もふくめた1日の総走行距離は392.13kmだ。

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