“惨事”で終えたタナク「滑りやすいのは予想外」「彼はチャンピオンにふさわしい」/ラリージャパン最終日コメント

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2024年11月25日 14:30  AUTOSPORT web

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最終日にクラッシュを喫したオット・タナク(ヒョンデi20 Nラリー1)と同じコーナーでクラッシュしたヘイキ・コバライネン(トヨタGRヤリス・ラリー2) 2024年WRC第13戦ラリージャパン
 11月24日(日)、2024年WRC世界ラリー選手権の第13戦『フォーラムエイト・ラリージャパン2024』の競技3日目“デイ4”が行われ、トヨタ・ガズー・レーシングWRTのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が総合優勝を飾った。

 2024年シーズンに新たに導入された日曜のみの総合順位でポイントを競う“スーパーサンデー”では、ヒョンデ・シェル・モービスWRTのティエリー・ヌービル/マルティン・ウィダグ組(ヒョンデi20 Nラリー1)が最速となり7ポイントを獲得している。

 そして、ヌービルが2024年のドライバーズチャンピオンに輝き、トヨタがマニュファクチャラーズタイトルを獲得した。そんな大会最終日を終えた各陣営から、ドライバーたちの声が届いている。

■Mスポーツ・フォードWRT
●アドリアン・フルモー(#16 フォード・プーマ・ラリー1)/総合3位
「予想通り、最初から非常に厳しいコンディションで、本当に難しいラリーだった。週末を通して路面は乾きつつあったので、ペースを上げ、表彰台を目指して戦ってきた」

「土曜日の午前中から、勝田貴元とセブ(セバスチャン)・オジエとの本当に素晴らしい戦いが続いた。フォード・プーマ・ラリー1でターマックでは初めての表彰台を獲得し、シーズンを終えることができて本当に良かった。僕たちにとって最高のシーズンだった。常にもっと上を目指しているのは確かだが、それでも本当に良いポジティブな結果がいくつか出せたので、ラリー1への復帰としては素晴らしいものだった」

「今シーズンについてMスポーツのみんなに感謝している。全員の素晴らしい取り組みのおかげで、初めから最高のフィーリングを得ることができた。コドライバーのアレックス(アレクサンドル・コリア/コドライバー)と僕は、みんなの懸命な努力に本当に感謝している」

●グレゴワール・ミュンスター(#13 フォード・プーマ・ラリー1)/総合5位
「連続でトップ5の成績を収め、シーズンをポジティブな形で終えることができてうれしい。土曜日のペースは、2番手タイムを1回、3番手タイムを2回出したので、とても良かったと思う。マシンのセットアップに苦労したときもあったが、常にうまく対応して解決策を見つけることができた。そうしたことから、エンジニアと一緒に作業するドライバーとして、多くの良い学びを得た」

「今年を締めくくるのに素晴らしい形だった。シーズンを通して懸命な作業をしてくれたチーム全員と、彼らの指導に感謝したい。彼らの助けのおかげで、ドライバーとして多くのことを学べたし、パフォーマンスも向上できた」

●リチャード・ミルナー(Mスポーツ・フォードWRT チーム代表)
「プーマがターマックで競争力があることはわかっていたが、今週末は両ドライバーが結果を出してくれた。アドリアンは、トップペースを出すためにかなりの変更を加える必要があったが、決して諦めなかった。彼の粘り強さが今年5度目の表彰台獲得という結果につながり、彼とアレックスにとって素晴らしいシーズンの締めくくりとなった。ふたりとも本当によくやった。グレッグ(グレゴワール・ミュンスター)とルイ(・ルーカ/コドライバー)にとっても、今年初めからの成長と改善が見られた素晴らしい週末となった」

「私個人としては、素晴らしいシーズンだった。我々は強力なチームとなり、今年はともに最高の思い出を作った。我々全員が一緒に成し遂げたことをとても誇りに思う!彼らは全員、これからの数週間に十分な休息を取る資格がある!」

■ヒョンデ・シェル・モービスWRT
●オット・タナク(#8 ヒョンデi20 Nラリー1)/リタイア
「完全な惨事としか言いようがない。あの場所が滑りやすい状態だとは予想していなかった。コーナーに差し掛かるとすぐにフロントが滑り出したんだ。(クラッシュして止まった場所は、)マシンを回収するにはコースから遠すぎた」

「このような形でシーズンを終えるのは残念だが、ティエリー(・ヌービル)にとって今シーズンがいかに素晴らしいシーズンであったか、認めずにはいられない。彼はとても安定していて、プレッシャーをうまくコントロールしてきた。彼はチャンピオンにふさわしいよ」

●ティエリー・ヌービル(#11 ヒョンデi20 Nラリー1)/総合6位
「なんて素晴らしい日だ。僕たちが感じていることを言葉で表現することはできない。これほど厳しい1年を過ごした僕たちは、タイトルに値すると思う。この最終イベントに臨むにあたって、望んでいた以上のプレッシャーを感じていたが、抱えていた問題への対処もしながら、できる限り最善を尽くして週末を過ごすことができた」

「最初のステージが終了してタイトルが確定した後、僕たちは少しリラックスして、マニュファクチャラーズの戦いに向け全力でプッシュすることができた。失うものなど何もない僕たちは、全開で進んだ。チームにはタイトルを獲得する価値が本当にあったから、それを持ち帰りたかった。残念ながら今回は十分ではなかったが、チームの全員が今年成し遂げた仕事に大きな誇りを持っているはずだ」

●アンドレアス・ミケルセン(#9 ヒョンデi20 Nラリー1)/総合31位
「昨日は中止を決め、今日に向けてできる限りの準備をしたいと思っていた。僕たちはうまくやったと思う。とても速かったし、トップ集団で戦った。優れたスピードを見せたし、1日を通してマシンのフィーリングも良かった。今年のチームは本当にマニュファクチャラーズタイトルにふさわしいチームだったので、残念だ。全員が素晴らしい仕事をしてくれたし、マシンはシーズンを通して順調に機能し、とても信頼性が高かったので、タイトルを逃すのはつらいことだ」

「それでも、僕はティエリー(・ヌービル)のことをとてもうれしく思っている。僕は彼とともに育ち、ふたりとも国内ラリーを始めた頃から一緒にレースをしてきた。僕たちは仲の良い友人でもあるので、彼がタイトルを獲得するのを見て本当に感動した。彼のことをとても誇りに思っている」

●シリル・アビテブール(ヒョンデ・モータースポーツ社長 兼 ヒョンデ・シェル・モービスWRT チーム代表)
「今回のラリーは非常に波乱に富んだものだった。我々のドライバーのひとりがチャンピオンになることはわかっていたが、マニュファクチャラーズタイトルは決して確実ではなく、残念ながら僅差で逃してしまった。シーズンを通して、トヨタと激しくも素晴らしい戦いをした。この週末でも、トヨタにとって真の脅威となるだけのペースを持っていた。ラリーの大半をリードしていたにもかかわらず、トラブルで彼らに追いつくチャンスを与えすぎてしまった。パワーステージでの彼らは、追いつけないほど速かった」

「素晴らしいシーズンを送ったトヨタの皆さんに祝意を伝えたい。2025年にふたたび戦うことを楽しみにしている。そして、さらにステップアップし、信じられないほどのレベルの競争力でトヨタと互角に戦えるよう願っている。最後に、素晴らしい1年の間に懸命な努力と決意を示してくれたヒョンデ・モータースポーツの全員に感謝したい。我々は協力して、世界の舞台で大幅に向上した信頼性とパフォーマンスを示し、ヒョンデ初のドライバーズおよびコドライバーズタイトル獲得というマイルストーンを達成したのだ」

■TOYOTA GAZOO Racing WRT
●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)/総合優勝
「ラリージャパンの最終日はとてもエキサイティングな一日となり、喜ぶべき最終結果を得ることができた。チームにとってのホームラリーであるこのイベントで、再び優勝することができて本当に嬉しく思う。また、マニュファクチャラーズタイトルの獲得に貢献できたことも、本当に嬉しい。チームのメンバー全員にとって大きな意味を持つことだし、その一員であることを誇りに思う」

「望んでいたようなパフォーマンスを、週末を通して常に発揮できたわけではないけれど、最後まで諦めずに頑張ったよ。今朝、プッシュしなければならなかったオット(・タナク)には同情するけど、それによって私たちにチャンスが巡ってきた。それでも、最後までしっかり走りきって、必要なポイントを獲得するのは容易ではなかった」

●セバスチャン・オジエ(#17 トヨタGRヤリス・ラリー1)/総合2位
「ここ日本で最後のステージに全力で臨んだ結果、これ以上はないと思えるほど素晴らしいシーズンの終わりを迎えることができた。大きなプレッシャーを感じていたし、パワーステージではオール・オア・ナッシングの走りで挑んだ。そして、このタイミングでいいパフォーマンスを発揮することができ、チームとともにタイトルを獲得できたことを非常に嬉しく思うよ」

「チームのみんな、そしてもちろんモリゾウ会長が喜ぶ顔を見るのは最高の気分だし、シーズン中、チームのメンバー全員が努力してきたことが報われたよ。決して諦めてはならないということが、今回改めて証明されたと思う」

●勝田貴元(#18 トヨタGRヤリス・ラリー1)/総合4位
「本当に厳しいシーズンでしたが、最後にマニュファクチャラーズタイトルを獲得することができたので、とても嬉しいです。今週末は辛抱強く走らなくてはならず、決して簡単ではありませんでしたが、なんとか最後まで走りきることができましたし、パワーステージではプッシュすることもできました」

「チーム全員が素晴らしい仕事をしてくれましたし、彼らのサポートがなければ、成し遂げることができなかったと思うので、チームとチームメイトにはとても感謝しています。今週末は、多くのファンの皆さんが応援してくれました。自分自身は今回表彰台に立つことができなかったので、皆さんには申し訳なく思いますが、応援には感謝しています」

●ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ガズー・レーシングWRT チーム代表)
「ジェットコースターのようなシーズンだった。ラリージャパンに臨むにあたって、タイトル獲得のチャンスがまだあることは理解していたけれど、可能性はそれほど高くなかった。それでも、我々は最後の最後まで戦い続け、その上でどうなるのか様子を見るつもりだった。実際に最後まで戦いを続け、それがタイトル獲得につながったよ」

「今シーズンの後半には、ラリーの最終盤でポイントを失うという悲惨な日曜日が3回ほどあった。一時は望みが断たれたようにも思われたけれど、我々は反撃を続け、重要な意味を持つ日曜日を迎えることができた。これは、最後まで戦い続けること、決して希望を失わないことの大切さを示しているんだ」

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