SFライツもてぎを前にマスタークラスはDRAGONの王座決定。日程変更が総合タイトル争いにも影響?

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2024年11月26日 16:10  AUTOSPORT web

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スーパーフォーミュラ・ライツ第4大会岡山 DRAGON(TEAM DRAGON 324)
 2024年の全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権は、11月30日〜12月1日、栃木県のモビリティリゾートもてぎで今季最終大会となる第1大会が行われる。レースを前に、そのエントリーリストが公開されたが、レースウイークを前に、二度の日程変更がきっかけで今季のマスタークラスチャンピオンが決することになった。さらに、日程変更が総合のチャンピオン争いにも影響を与えるかもしれない。

 若手の登竜門カテゴリーであるスーパーフォーミュラ・ライツは、2024年は5月にオートポリスで行われた第2大会で幕を開け、これまで5大会15戦が争われてきた。迎える最終大会は、ベルハウジングに製造工程上の問題によりクラックが発生していることが直前になって確認されたことから延期となっていた第1大会のモビリティリゾートもてぎだ。当初は12月7〜8日に開催予定だったが、スーパーGT第5戦鈴鹿の台風による日程変更で、1週間前倒しの11月30日〜12月1日の開催となった。

 そんな第1大会を前に、今シーズン4名のドライバーで争われてきたマスタークラスは2024年のチャンピオンが決することになった。鈴鹿サーキットで行われた第6大会までに122ポイントを積み重ねたDRAGON(TEAM DRAGON 324)が2021年以来のタイトルを決めた。それというのも、第6大会までに99ポイントでランキング2位につけていた今田信宏(JMS RACING TEAM)が第1大会を欠場することがエントリーリスト発表とともに決まったからだ。

 第1大会のマスタークラスは、今田のほかにも藤原誠(TEAM DRAGON 324)も欠場が決定。DRAGONと清水康弘(GNSY 324)のふたりで争われることになるが、DRAGONと清水は54ポイント差があり、思わぬかたちでのチャンピオン決定となった。

 DRAGONは今季のチャンピオン決定について「こういう形での決定は残念ではありますが、今田選手も藤原選手もそれぞれビジネスマンとして事業をされているので、二度日程がずれて調整がつかなくなってしまったんです」と語った。当初の延期に加え、スーパーGT第5戦鈴鹿の日程変更が生んだ結果と言える。特に今田はスーパー耐久第7戦富士、F1ラスベガスGPのサポートとして行われたフェラーリチャレンジ・ノースアメリカにも出場(開催2レースとも総合7位という好結果を残した)するなど当初から入っていたスケジュールもあった。

 これでDRAGONは2017年の全日本F3選手権Nクラスチャンピオン、2019年、21年のマスタークラスチャンピオンに続き4回目のタイトル獲得となった。「これまで今田選手とずっとバチバチでやっていて、今年は藤原選手と清水選手が加わってくれて、中盤戦以降はかなりバトルが盛り上がりました。今年は今田選手に勝ちたいと思っていて、最終大会前までに勝ち越すことができたのは良かったです」とDRAGON。

「今シーズンはエンジンが変わったことで走らせ方や、今までの感性をリセットしなければいけなかったのと、セットアップの方向性がリセットされたので、そういう意味で言うとみんなが同じスタートラインから始められたシーズンだったと思います」

■2台に強力なふたりのドライバーが参戦
 これでマスタークラスはレースウイーク前にタイトルが決したが、日程変更によるドライバー変更が、白熱する総合チャンピオン争いにも影響を与えるかもしれない。欠場する今田に代わって、JMS RACING TEAMの4号車には菅波冬悟が乗り込むことになったほか、藤原の13号車TEAM DRAGON 324は荒川麟がドライブすることになった。

 今季はスーパーGT、スーパー耐久など幅広く活動する菅波は今季スーパーフォーミュラ・ライツは初参戦だが、木曜専有走行でドライブもしており今季の車両へのノウハウもある。さらに言えば、2023年はもてぎで優勝1回、2位表彰台1回という結果を残した。11月24日にはTOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cupのプロフェッショナルシリーズチャンピオンももてぎで決めており、好調のまま週末を迎えるはずだ。

 さらに荒川は、今季のスーパーフォーミュラ・ライツには当初スポット参戦の予定だったが、結果的に第6大会鈴鹿以外すべてに出場してきた。第3大会以降は51号車をドライブしてきたが、13号車は第2大会でステアリングを握っており、個体への慣れもある。また現在ランキングは7位だが、第6大会を欠場していなければさらに上位の可能性もあった。今季4回の表彰台獲得実績があるドライバーだ。

 強力なふたりのドライバーが加わることで、ランキングトップの小出峻(HFDP WITH B-MAX RACING)にとっても、9点差で続く野中誠太(PONOS Racing TOM'S 320 TGR-DC)にとっても、気になる存在になるのは間違いないだろう。B-MAX RACING TEAMを率いる存在でもあるDRAGONは「4対4の総力戦が見られると思います」という。

 TOM'Sは野中、まだタイトルの可能性を残す中村仁、小林利徠斗のふたり、そして古谷悠河。チーム名こそ異なるが、B-MAX RACING TEAM勢は小出、ケイレン・フレデリック、菅波、荒川という陣容。この8台に、鈴鹿から調子を上げトップ争いに絡んでいる荒尾創大(HFDP WITH TODA RACING)、そして復帰2戦目の入山翔(IRISアルビレックス-RT)、参戦2大会目の伊東黎明(LMcorsa OTG 320)が絡むのがスーパーフォーミュラ・ライツ第1大会もてぎの構図だ。

 13台のうち11台がいわゆる“若手”の争いとなるスーパーフォーミュラ・ライツ第1大会もてぎ。台数は決して多いわけではないが、非常に濃密な戦いが観られるのは間違いないだろう。

全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第1大会もてぎ
エントリーリスト
NoMasterDriverCar NameTeam1ケイレン・フレデリックPilot ONE Racing with B-MAXB-MAX RACING TEAM2荒尾創大HFDP WITH TODA RACINGTODA RACING4菅波冬悟JMS RACING TEAMJMS RACING TEAM5入山翔IRISアルビレックス-RTALBIREX RACING TEAM8M清水康弘GNSY 324GNSY RACING13荒川麟TEAM DRAGON 324TEAM DRAGON30MDRAGONTEAM DRAGON 324TEAM DRAGON35中村仁モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DCTOM'S36野中誠太PONOS Racing TOM'S 320 TGR-DCTOM'S37古谷悠河Deloitte. HTP TOM'S 320TOM'S38小林利徠斗モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DCTOM'S50小出峻HFDP WITH B-MAX RACINGB-MAX RACING TEAM60伊東黎明LMcorsa OTG 320LM corsa

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