F1第22戦ラスベガスGPでは、ランド・ノリス(マクラーレン)の挑戦がシン・シティの寒さのためままならず、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)の4度目のタイトル獲得が確定した。しかしノリスは、誰もがフェルスタッペンのタイトル獲得は当然だと認めたこの夜、真っ先にライバルを称賛した。
ノリスは、「マックスに心からおめでとうと言いたい。彼はタイトルに値する。彼は1年を通して1度もミスをしていない。それが彼の強みだ。彼には欠点もネガティブな点もない」と語った。
「彼は最速のマシンに乗っていたときは、レースを支配していた。そして、最速のマシンに乗っていないときでも、彼は僕たちのすぐ後ろにいて、もう少しでレースに勝つところにいた」
「マックスはいつもやってきたようにドライブしただけだ。完璧だし、どこにも欠点はない」
フェルスタッペンが彼のマシンでどれだけの成果を上げたのか、正確に知っている人物はチームメイトのセルジオ・ペレスだ。ペレスは、「彼は僕が今まで見たドライバーのなかで最高のシーズンを送ったと思う。なぜなら大抵の場合僕たちには最高のマシンがなかったが、マックスは多くの週末で違いを生み出したからだ」と語った。ペレスはまた、チームメイトが「チームを前進させた」方法についても称賛した。
「彼は純粋な力であり、一緒に過ごした4年間のなかでも今年は彼にとって最高の年だったと思う。彼は素晴らしい活躍をしてきた。彼が成し遂げた成功はすごいものだし、称賛に値する」
フェルスタッペンのファンであることを公言しているベテランのフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)は、レース終了後にマシンから降りた際、今や4度の世界チャンピオンとなったフェルスタッペンに真っ先に祝福の言葉を送ったドライバーのひとりだった。アロンソは次のように語った。
「マシンが昨年ほど優勢ではないので、今回彼はとても特別に感じているに違いないと思う。彼は今年、マシンを現実的ではないような順位につけるという、素晴らしいパフォーマンスを発揮したと思う。最高の例は、1週間前のブラジルだ。今年はすべて彼の力によるものだし、彼は最高だった。今年このようなパフォーマンスを見せた彼のようなドライバーからは、常に学ぶことがある」
レッドブルのライバルチームのチーム代表たちも、この栄光の日にオランダ人を称賛した。メルセデスのトト・ウォルフ代表はためらうことなく、フェルスタッペンのことを次のように評した。
「ふさわしいチャンピオンだ。彼がその前からすでに偉大なドライバーのひとりであることは明らかだったが、今では4度の世界チャンピオンとなっている。彼はシーズン前半にドライバーとマシンによる圧倒的な強さを見せ、シーズン後半にはドライバーの力で圧倒的な強さを見せた。間違いなくタイトルに値する」
マクラーレンのアンドレア・ステラ代表は、もう少し長くノリスの戦いを続けさせられなかったことに落胆したが、「このタイトルはマックスがF1史上最高のドライバーのひとりであることを証明している」と述べた。
「そして、それは彼にとって重要なことだ。なぜなら、昨年のように最高のマシンを持っていればレースに勝つのは簡単だとこれまで人々は思っていたかもしれないが、これほど一貫して勝つことは決して簡単ではないからだ。すでに昨年、ドライバーとチームは非常に高いレベルで活動していたと思う」
「今年彼にはベストなマシンがないことが多かったが、ベストな素材を持っていなかった週末からマックス・フェルスタッペンが引き出せたものは、彼の時代が来たことを裏付けているし、その功績は彼にふさわしいものだ」
最後に、フェラーリのフレデリック・バスール代表も次のように指摘した。
「彼が最速のマシンに乗っていたときは、ポールポジションからスタートしてレースに勝つなど、素晴らしいレースをしていたが、彼は後方からスタートしても素晴らしい勝利を飾っていた。さらに、おそらく最速ではなかった厳しい週末でも、彼は常にポイントを獲得し、よい仕事ができていた。多分パフォーマンスとしては、今回は前の2回よりもはるかに難しいと思う」
「あらゆるスポーツのなかで最も簡単な週末は、ポールポジションを獲得し、トップからスタートしてレースに勝ち、ファステストラップを記録することだ。純粋なパフォーマンスが優れていたとしても、ドライバーにとっては、グループ内で戦って毎週末ポイントを獲得しなければならないことが一番難しいわけではないと思う」