メルセデスF1チームは、2年にわたりリザーブドライバーを務めたミック・シューマッハーが、2024年末でこの役割から退き、チームから離脱することを発表した。
メルセデスは11月28日、「シューマッハーは、2024年末でリザーブドライバーの役割から離れることを選択した」とコメントした。
7度のF1チャンピオンであるミハエル・シューマッハーの息子ミックは、2021年にハースからF1にデビュー。2年でレースシートを失った後、2023年初めにメルセデスにリザーブドライバーとして加入した。シューマッハーは、メルセデスにおいてシミュレーターでの作業に加え、テストにも何度か参加した。一方、2024年にはアルピーヌからWEC世界耐久選手権に出場、第7戦富士で表彰台を獲得している。
「この2年間に洞察力を培うことができたことについて、トト(・ウォルフ/メルセデスF1チーム代表)とメルセデスAMGペトロナスF1チームの全員に感謝している」と25歳のシューマッハーはコメントした。
「エンジニアリング面をより深く知ることができ、彼らのおかげで僕は間違いなくより経験豊富なレーシングドライバーになった」
「ただ、自分がコクピットに座ることなくマシンがレースをするのを見るのは辛いことだ。僕は再び、レースに100パーセント集中したいと思っている。モータースポーツにおけるスポーツの面に全力で取り組みたいんだ」
「結局のところ、ドライバーがしたいことはレースであり、『これが好きだ』と感じられるのはレースなんだ」
シューマッハーは、2025年も引き続きアルピーヌからWECに参戦することが明らかになっている。
ウォルフ代表は、過去2年のシューマッハーの貢献に感謝を示した。
「リザーブドライバーとしての役割におけるミックの勤勉さ、努力、決意は、過去2年間、チームにとって不可欠なものだった」
「シミュレーターでの作業、さまざまなマシンでのテスト、トラックサイドチームの一員としての仕事について、これ以上のことは望めないほどのことをしてくれた。初日から彼はチームにスムーズに溶け込み、ブラックリーとブリックスワースの全員から、同僚として非常に好かれる存在になった」
「しかしミックは何よりもまずレーシングドライバーだ。F1で戦っていた時の彼や、今年の世界耐久選手権でのパフォーマンスから、彼が信じられないほど優れたレーサーであり、最高の選手権で戦うに値する人物であることが分かる。ミックが次の挑戦に進むにあたり、私は個人的に彼のチームへの貢献に感謝する。我々全員が、彼の今後の活躍を祈っている」
メルセデスの新しいリザーブドライバーについては、今シーズン末でキック・ザウバーのレースシートを失うバルテリ・ボッタスが就任するとうわさされている。ボッタスは2017年から2021年にメルセデスに所属し、10勝を挙げた。