俳優の菜々緒が主演するテレビ朝日系金曜ナイトドラマ『無能の鷹』(後11:15※一部地域をのぞく)が、29日に最終回を迎える。クランクアップした菜々緒が取材に応じ、「この作品に出会えたことが私の中で“宝”です」というほどの大きな存在となった本作への思いを語ってくれた。
【写真】クランクアップで大号泣する菜々緒 本作の主人公・鷹野ツメ子(菜々緒)は、どこからどう見ても中堅エース級の風格を備え、超有能そうな見た目なのに、実は衝撃的に無能。一方、鷹野と同期入社の鶸田道人(塩野瑛久)は、本当は仕事ができるのに、見るからに無能そうな残念サラリーマン。“有能に見える女”と“無能に見える男”の最強タッグが奇跡を起こす、新時代のお仕事ドラマだ。
菜々緒は23歳の“無能な”新入社員という役柄を演じ「今までにない役をやらせていただいた」と、新たな挑戦になった。初回からSNSでの反響も大きかったといい、今までは仕事のできる女性や、悪女などの役を演じることが多かったが「今までの役柄が前フリだったんじゃないかと思うくらい違うキャラクターでした。でも『そういう感じもできるんだね』とか、『菜々緒さんにしかできない』という声もいただけて、今までの前フリを頑張ってよかったなと思いました(笑)」と喜ぶ。
鷹野を演じることで心境の変化もあった。「ドラマのお話をいただいた時は、自分自身と向き合い、迷っている時期でした。そんなときにこの作品と出会い『鷹野ツメ子のように生きなさい』と言われているように思えて…。迷ったり、苦しんだりしていた時期があったからこそ、私が演じる意味があったような気がします」と明かした。
そんな『無能の鷹』のクランクアップでは、大号泣してしまったそう。菜々緒は「ちょっと大げさに思われるかもしれないんですけど…」と前置きし、「自分自身、どういう役をやったら満足できるんだろうなって考えたときに、この作品で結構満足できて(笑)。私の中で鷹野は本当に偉大な存在で、自分自身もすごく救ってもらったし、役者としても成長させてもらいました。この作品に出会えたことが私の中で“宝”です」と作品に感謝しつつ、本作がいかに自分にとって大きな存在だったかを語った。
そして「さっきは満足したって言っちゃったんですけど…」と笑い、「鷹野を演じたことによって、また違った役に挑戦したいと思えるきっかけにもなったと思います」と、自分の可能性も広がったと話す。「私だけじゃなく、視聴者の皆さんにも元気や勇気、いろんな気づきを与えられたっていう実感もあります。最終回も期待していてください」と視聴者へメッセージを送った。