【角田裕毅F1第23戦分析】「できる限りのことはやった」好調な序盤から一転。問題を疑うほどの遅さに悩まされた決勝

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2024年12月02日 12:20  AUTOSPORT web

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2024年F1第23戦カタールGP 角田裕毅(RB)
 残り2戦、ハース、アルピーヌとともにコンストラクターズ選手権6位争いを繰り広げているRB。だが、F1第23戦カタールGP日曜日のスタートポジションはその3チームのなかで、RBが最も後方だった。10番手のケビン・マグヌッセン(ハース)、11番手のピエール・ガスリー(アルピーヌ)に対して、RBは角田裕毅が14番手からのスタートとなった。

 それでも、スタート直後のポジション争いをうまく行った角田が1周目にいきなり10番手までジャンプアップ。3チームのなかで、最も前を走るドライバーとなった。

 その後、セーフティカーが出て、5周目に再開されると、その再スタートで角田はフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)を抜いて9番手を得る。

 ところが、その勢いはそこまでだった。

 ロングランでペースが上がらない角田は、10周目にマグヌッセンにオーバーテイクされると、その後ガスリーに迫られ、13周目にオーバーテイクされてポイント圏外に脱落。さらに14周目には一度抜いたアロンソに抜かれて12番手となると、15周目には周冠宇(キック・ザウバー)にも前に出られ、13番手に後退してしまう。

 その後もペースが上がらない角田は20周目にバルテリ・ボッタス(キック・ザウバー)にもオーバーテイクされ、スタートポジションである14番手となった。

 あまりのペースの遅さは、角田は「何か問題がないか調べてほしい」と無線でレースエンジニアのエルネスト・デジデリオに尋ねるほどだった。しかし、デジデリオからの答えは「何も問題ない。予定通りプランBで行く」だった。

 その後、35周目にセーフティカーが導入されると、角田は36周目にピットインしてミディアムからハードにタイヤを交換。静止時間3.1秒でマグヌッセンの後ろ12番手でコースに復帰する。

 レースは40周目に再開。その再スタートで、今度はソフトタイヤを履くアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)にオーバーテイクされてしまう。このままではポイント獲得の見込みがない角田とRBは、その直後に出たバーチャル・セーフティカー(VSC)を利用して、ピットインしてソフトタイヤでのオーバーテイクに賭ける。

 43周目の再スタートで、角田はルイス・ハミルトン(メルセデス)を抜いて13番手となるが、捨て身の追い上げもそこまで。2周後にハミルトンに抜き返されると、その後は1台もオーバーテイクすることなく、13位でフィニッシュした。

「長いレースでした。自分としては、できる限りのことはやったと思います。スタートでポジションを上げたし、でも、ただただ僕たちのクルマのペースが遅すぎました」

 角田はカタールGPの57周のレースを、そう振り返った。

 ライバルのアルピーヌはガスリーが5位に入り、10点を獲得。ハースも土曜日のスプリントに続いて、この日はマグヌッセンが9位に入り、合計4点を獲得。無得点に終わったRBとアルピーヌとの差は13点に開き、ハースとの差も8点となった。

 次はシーズン最後のレースウィーク。順位にとらわれず、まずは全力を尽くしてほしい。

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