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石川県が2日発表した県内人口統計で、11月1日現在の輪島市の人口が1万9942人と、1954年の市制施行以来初めて2万人を割り込んだ。正月の能登半島地震後の月ごとの人口減少率は、6月ごろからやや落ち着きを示していたが、9月の豪雨災害の直撃を受けた珠洲市と能登町で10月の数値が急上昇した。故郷での生活再建をあきらめる人が出始めた可能性があり、早期復旧が急務なことを示している。
県統計は、国勢調査を基にした推計で、住民基本台帳に基づく市町村発表より、実態に近いとされる。県統計によると、輪島市は、旧門前町と合併した2006年2月1日時点で人口3万2625人だったが、少子過疎化の進行で、地震が発生した今年元日は2万1903人だった。地震後10カ月の減少数は、1割近い1961人に達した。
地震後の月ごとの人口減少率は、奥能登地方(輪島、珠洲両市、能登、穴水両町)では1%を超える月もあったが、6月ごろから0・5%前後にとどまっていた。
珠洲市では6月以降、0・68%、0・66%、0・64%、0・41%と漸減傾向にあったが、10月は反転し、0・76%に達した。10月は例年、転入転出の少ない月だが、同市からの転出者は22年が10人、23年が19人だったのに対し、今年は77人に及んだ。
珠洲と同様に豪雨被害が集中した能登町も6月以降の人口減少率が0・31%、0・34%、0・28%、0・26%と緩和されていたが、10月は0・42%に上昇。輪島市の10月の人口減少率は、8〜9月とほぼ変わらぬ0・49%だった。【竹中拓実】
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