ペドロ・アルモドバル監督の初の長編英語作品『ザ・ルーム・ネクスト・ドア』より、監督のコメントが解禁された。
病に侵され安楽死を望む女性と彼女に寄り添う親友の最期の数日間を描く本作。主演はティルダ・スウィントンとジュリアン・ムーアの2人のオスカー女優が務め、繊細で美しい友情を体現している。
ティルダ・スウィントンとペドロ・アルモドバル監督は、ショートフィルム『ヒューマン・ボイス』に続き、本作が2回目のタッグ。
「私は本当にティルダが大好き!」と口にするペドロ・アルモドバルは、再びティルダ・スウィントンと仕事をすることについて、「前作で一緒に仕事をしたときに、我々の相性がいいことは瞬時に分かりました。私たちはすぐにお互いを理解できるのです。ティルダの起源が地理的にスペインに近い場所にあるからかもしれません。彼女と一緒にまた何かを作りたいと思ったことが本作のオファーのきっかけでした」と語っている。
またティルダ・スウィントンの演技力にも絶大な信頼をおいており、「私の映画では、登場人物たちがよく喋る。舞台作品と同じくらいに言葉は必要不可欠なのです。物語を構成する要素はどれも重要で、私はそのすべてに関わっていますが、真に物語を伝えるのは俳優たちです。本作ではティルダが熟練技で完璧に語る長いセリフと、それに耳を傾けるジュリアン・ムーアのまなざしによってバランスが保たれています。ティルダは何ページにもわたり書かれた長い独白を、大げさでも単調でもない見事な言い回しで披露し、死の苦悶を伝えました。彼女の巧みな演技が全編に渡り光っています」と自身の作品の中枢を担う役を見事に勤め上げたティルダを絶賛している。
また、ティルダ・スウィントンは第82回ゴールデングローブ賞でドラマ部門の主演女優賞にノミネートされている。ペドロ・アルモドバルが初の英語長編作の主演として満を持して迎えたティルダ・スウィントン。意外にもゴールデングローブ賞はこれまで3度ノミネートを果たしているものの無冠に終わっている。本作で初のゴールデングローブ賞受賞を果たすか、授賞式の結果にも注目が集まる。
『ザ・ルーム・ネクスト・ドア』は2025年1月31日(金)より全国にて公開。
(シネマカフェ編集部)