マックス・フェルスタッペンは父親になることで、F1への取り組みやレーシングキャリアに影響が出るのではないかという憶測を否定した。
4度の世界チャンピオンに輝いたフェルスタッペンは、30代半ばになる前にスポーツから引退するつもりであることを何度も語ってきたが、私生活の新たな章に向けて準備を進めながらも、レースへの野望に完全に集中し続けている。
フェルスタッペンとパートナーのケリー・ピケは、最近ふたりの間に第一子が誕生する予定であることを発表した。フェルスタッペンは、ピケが以前交際していた元F1ドライバーのダニール・クビアトとの間に生まれた娘の父親的存在となっており、親になる準備は十分できていると感じている。
「正直に言うと、すでにやっていることだから、僕にとってまったく新しいことだというわけではない」とフェルスタッペンは、ピケの最初の子どもの育児を手伝った経験に触れながら語った。
「今回は僕のDNAだとでも言っておこう。でも、僕はまったく問題ないと思っているし、いずれにしても赤ちゃんについては何も心配ない。だから僕はレースに集中し、それから家族のところに戻るんだ」
記念すべき出来事ではあるものの、フェルスタッペンは家族が増えるせいで一時的であろうと永久的であろうと、F1から身を引くという考えを否定。1年間の休養を考えたことがあるかと尋ねられると、フェルスタッペンは力強く答えた。
「それはない。1年間休むことは考えたこともないよ。そんなことは頭にない」
マックスは、父親のヨス・フェルスタッペンによる非常に厳しい教育の賜物として、F1史上最も優れたドライバーのひとりとなった。しかし、彼の子どもが彼の後を継ぐ可能性について尋ねられると、フェルスタッペンは軽い口調で、しかし断固として別の道を歩むことへの希望を表明した。
「そうだね、もし彼または彼女がそれをやりたいと思っていて、僕から見て才能があったら、当然サポートするだろう」
「でも、そうならないことを願っている! プレッシャーのない、自分の人生を生きればいい」
父親のヨスが、F1へのマックスの急速な昇格に大きく貢献した一方で、マックスは自分の子どもが外部からのプレッシャーを受けずに自分の進路を選べるようにしたいと思っているようだ。
個人的な節目はさておき、フェルスタッペンはアブダビでの歴史的なシーズンを締めくくるにあたり、レースに集中し続けていた。4年連続でドライバーズタイトルを獲得したフェルスタッペンは、カタールGPでのインシデント後にメルセデスのジョージ・ラッセルと激しい口論になるなど、論争の中心にもなっている。
だがフェルスタッペンはアブダビGPの週末に、この件に関するこれ以上の議論をすぐに打ち切った。
「僕は(ジョージと)よく話をしていないが、正直に言って、これ以上このことを話したくはない」とフェルスタッペンは語った。
「すべてのことが語られたので、その必要はない。僕はもう休みを楽しみにしているところだ」
シーズン最終戦を迎えるにあたり、フェルスタッペンの展望は変わらなかった。彼の長期的な計画について憶測が出ているにもかかわらず、彼の私生活が変化しても、レースでの卓越性に対する彼の集中力は薄れることはない。レッドブルとの契約は2028年まで残っており、フェルスタッペンはその時点でF1から撤退する可能性を示唆している。しかし今のところ、彼は増えていく家族と、コースでの勝利への飽くなき追求のバランスを取ることに熱心だ。