<ノルディックスキー・ジャンプ:吉田杯>◇15日◇名寄ピヤシリシャンツェ(ヒルサイズ=HS100メートル)
女子は1月のW杯札幌&蔵王大会のメンバー選考最終戦となり、大ケガから復活した中山和(20=日本ビール)が合計226・5点の4位で、2季ぶりW杯代表入りを確実とした。優勝は岩佐明香(28=大林組)だった。男子は佐藤幸椰(29=雪印メグミルク)で、男女ともに2日連続勝利となった。
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中山がW杯に復帰する権利を手にした。代表争い最終戦で、1回目は92・5メートルの2位タイ。2回目は93・5メートルで表彰台は逃すも、上位を死守した。「飛び出しで少し上半身が起きてしまった」と反省しつつ、W杯開催国枠での参戦が内定し、「良かったです」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。
女子は10月の全日本選手権ノーマル&ラージヒルと名寄2連戦の4戦の成績で代表を選考。中山は4、10、5、4位と安定した結果を残した。23年2月の雪印メグミルク杯で着地の際に左膝前十字靱帯(じんたい)を断裂。昨冬から試合復帰するも、ラージヒルの試合を回避した。今季が本格復帰のシーズンとなる。今も痛みはあり、筋肉も完全には戻っていない。「飛び出しの時に右足に頼ってしまう」とケガの影響は残るものの、持ち前の技術で勝負し、復活を遂げた。
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W杯は下川商高3年だった23年に札幌大会でデビューし、3戦に出場。同年蔵王大会での23位が最高順位だ。昨季は逃した舞台に臨む社会人2年目の二十歳は、「前回出た時よりも良い順位に入れるように頑張りたい」と誓った。【保坂果那】
○…女子で8位だった岩崎里胡(19=戸田建設)も昨季に続き2年連続のW杯メンバー入りが内定。3月に下川商高を卒業してから所属先を探していたが、下川町との包括連携協定を結ぶ同社に今月からアスリート社員として入社した。昨季はW杯札幌大会で38位。競技環境も整い、「今季は何とかポイント(30位以内)を取れるように頑張りたい」と意気込んだ。
○…女子は岩佐が逆転で制した。1回目92メートルで2位タイから、2回目95・5メートルに距離を伸ばして優勝した。2年連続の国内開幕2連勝。降雪によって1回目で終了の可能性もあったが、2回の飛躍で決着し「巻き返せて良かった。2回目をやっていただいて感謝」と大会関係者に向けて話した。
○…男子は佐藤幸が14日の名寄ピヤシリ大会に続く優勝を果たした。1、2回目ともにトップの得点で2回目の97・5メートルは最長不倒だった。2戦での4回すべて95メートル越えの完全Vだった。「内容どうこうより、2日続けて勝つことに意味がある。W杯を目指す上では100メートル飛んで当然。それができてこその新しいステップ」と満足していなかった。
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