劇団新派の水谷八重子(85)波乃久里子(79)が17日、都内で「二月新派喜劇公演『三婆』」(2月1〜9日、東京・新橋演舞場ほか)の記者懇親会に、渡辺えり(69)とともに出席した。
ある実業家の死で、妻と愛人、義妹の3人が同居生活を始めるという物語。有吉佐和子原作で、再演を重ねてきた作品。
水谷は「血がつながっていないけど、女3人がそこにしか行き場がなくなってしまうシチュエーションがたまらなく情緒的。この3人で生活できることにワクワクしています」と話し、波乃も「喜劇といっても、人間の怖さや弱さ、そして最後には1人で生きていけないということを描いたとてもいい作品」と魅力を語った。
来年は水谷八重子襲名から30年の節目を迎えるが、水谷は「特別にやるぞ、という気持ちはないですね。自分じゃない人間になるということが私たちの一番の楽しみで、なりきれた時が一番の喜び。お客さまが反応して、その人間を認めてくださるのが私たちの生き甲斐。その気持ちは襲名から何十年たっても変わらないと思っています」と語った。
水谷、波乃のコンビネーションについて、渡辺が「家族、きょうだいみたい。ずーっと久里子さんが文句言ってて、八重子さんは『せみの声だと思ってるの』って言ってる」と笑った。波乃は「私が勝手におねえちゃまにたてつくだけで、おねえちゃまはリングに上がってこない」と、泰然自若とした水谷の様子を明かした。
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2月13〜24は京都南座公演。
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