マセラティは12月17日、現在参戦中のABB FIAフォーミュラE世界選手権について、2季後のシーズン13で導入される“GEN4”へのコミットメントを発表した。これにより2026/2027年シーズンまでの参戦継続が決定している。
2022年から2023年にかけて行われたシーズン9より、『ティーポ・フォルゴレ』で電動フォーミュラシリーズに参戦しているマセラティ。“マセラティMSGレーシング”の名で活動する同チームは、すでに参戦初年度のジャカルタE-Prixで初勝利を挙げ、昨シーズン日本で初開催された東京E-Prixで2勝目を飾っている。
同ブランドにとって、フォーミュラEは新しい技術をテストし開発するために最適な競争の舞台となっており、実際に100%電動モデルである『フォルゴレ』シリーズへの技術移転というかたちで具体化されるなど、このEVレースはマセラティのサスティナブル・モビリティへの取り組みを加速させ、新たな勢いを生み出すテクノロジー転換の場として利用されている。
そんなシリーズでは2026/27年のシーズン13に、現行のGEN3 EVOから新世代のGEN4へとマシンがスイッチされる予定だ。このGEN4は大幅の技術的進化を遂げ、今季デビューしたGEN3 EVOで始まった全輪駆動がさらにパワーアップすることが見込まれる。
マセラティはこの次世代マシンでの取り組みを確認し、少なくともシーズン13までフォーミュラEへのコミットメントを継続することを決定した。
「フォーミュラEのように名誉ある革新的なプラットフォームに、引き続き参画できることを大変誇りに思う」と語るのは、マセラティのサント・フィチーリCEO(最高経営責任者)。
「マセラティにとって、サーキットと公道の結びつきは切り離せないものであり、シングルシーターの進化は電動モビリティが持つ多くの可能性を示している。私たちはABB FIAフォーミュラE世界選手権のレースから得られる大きな技術的進展を、マセラティの100%電動化モデルへと取り入れていくつもりだ」
マセラティは、この発表にあわせてイタリアのモータースポーツ用品ブランド、スパルコとの新たなパートナーシップを締結したことを発表。自社のモータースポーツ部門であるマセラティ・コルセ戦略の一環として『マセラティ・コルセ・レプリカ』と『MCXトレマ』というふたつのレーシングキットを発売する。
各キットにはレーシングスーツをはじめ、シューズ、ヘルメット、グローブなどモータースポーツに欠かすことのできないギアが備わり、これらのアイテムはロゴから色彩に至るまで、すべてのディテールがマセラティのアイデンティティとデザインを反映するように設計されている。