103万円の壁を、178万円まで引き上げることを求める国民民主党に対し、ゴルフのグリーン、つまり着地点はどこにあるのかと問う自民党。話し合いが決裂しました。協議打ち切りを主張する国民民主側に対し、与党側はどう出るのでしょうか。また、政倫審には稲田朋美元防衛大臣が出席。キックバックの違法性について安倍元総理の認識に言及しました。(「news23」12月17日の放送より)
【写真で見る】「103万円の壁」与党と国民民主党による協議決裂、何が?
“103万円の壁”めぐり…「グリーンはどこ?」で協議決裂17日、国民民主党・古川元久税調会長の部屋では、「103万円の壁」をめぐる協議後の取材に向けて撮影の準備が進められていました。
しかし、急遽、取材が中止に。何があったのでしょうか。
自民党 宮沢洋一税調会長
「新たな提案がないんであれば、これ以上協議できませんということで、お帰りになった」
午前中に行われた与党と国民民主党による協議。
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メディア退出後、国民民主党の古川税調会長は「何か新たな提案はありますか」と発言。それに対し、自民党の宮沢税調会長は「グリーンの場所を教えてほしい」と返答したといいます。
協議の着地点をゴルフの「グリーン」に例えた宮沢税調会長。すると、国民の古川税調会長は「新たな提案がなければこれ以上協議できません」と言い、退室したといいます。この話には伏線があります。
先週金曜日にも行われた3党の協議。「103万円の壁」について178万円への引き上げを求める国民に対し、与党側は123万円を提示していました。これに古川税調会長は16日、たとえ話で厳しく批判。
国民民主党 古川元久税調会長
「お話にならない数字なので、ゴルフに例えますけど、左ドッグレッグのロングホールなんですね。どこにグリーンあるんだと言われてもグリーン見えないんで、ずっと林の向こうですとしか言えない状況」
今回の決裂を受けて、不倫問題で役職停止中の国民民主党・玉木氏は…
玉木雄一郎議員(Xより)
「この期に及んで『グリーンはどこですか?』と聞いてくる自民党・宮沢洋一税調会長。178万円に決まっています」
打ち切りを主張する国民ですが、与党側は協議を続けたい考えです。
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自民党 宮沢洋一税調会長
「協議を続けたいというのが、自民党であり公明党の考え」
石破総理は17日夜…
石破総理
「齟齬もあるかもしれないが、我々として引き続き協議をお願いしたい」
一方、自民党派閥の裏金問題をめぐって、安倍派議員4人が政治倫理審査会に出席。稲田元防衛大臣は、派閥の会長だった安倍元総理から、キックバック廃止の方針を直接聞かされたと証言しました。
立憲民主党 山岸一生衆院議員
「稲田さんは安倍さんに近い立場で意向を直接聞いたと。そのときにうちはどうなのかな、還付(キックバック)があったのかなかったのか、その段階で思わなかったか」
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安倍派196万円不記載 稲田元防衛大臣
「その時点で還付(キックバック)が違法とか、違法だからやめるというふうには聞いていない。その後この問題が発覚して不記載であり、それが違法であると。だから安倍さんがやめようとされたんだなということがわかった」
安倍氏がキックバック不記載の違法性を認識していた可能性に言及した稲田氏。キックバック復活の経緯について、安倍派幹部のさ らなる説明が必要だと強調しました。
今後も続く政治倫理審査会。18日は萩生田元政調会長らが出席する予定です。