12月18日、ホンダは新型『プレリュード』を皮切りに、今後発売する『e:HEV(イーエイチイーブイ)』ハイブリッドモデルへ順次搭載を予定する次世代技術『Honda S+ Shift(ホンダ・エスプラスシフト)』を世界初公開した。あわせて6代目となる新型プレリュードについて「2025年に発売予定」と明らかにしている。
e:HEVとは、高効率の2モーターハイブリッドシステムがもたらす燃費の良さと、大出力モーターによる上質で爽快な走りを両立するホンダ独自のハイブリッドシステム。今回新開発された『Honda S+ Shift』は、e:HEVの特性はそのままに、ドライバーとクルマの一体感を際立たせる『操る喜び』が追求された新機能となる。
具体的には、ふたつの大出力モーターとアクティブサウンドコントロールシステムを連動させることで、エンジン回転数に応じた迫力あるサウンドでドライバーの高揚感を掻き立てるとともに、鋭いシフトフィーリングを実現するという。
現行e:HEVモデルのリニアシフトコントロールを進化させた『Honda S+ Shift』では、全車速域で運転状況や走行環境に応じたアップ/ダウンの変速を行う。
シフトホールドが作動している状態では、運転状態にあわせた最適なエンジン回転数を維持することで、再加速時におけるエンジン発電電力を駆動力へ最大限活用することで、アクセルを踏んだ際のモーター初期応答時間を大幅に短縮させ、ドライバーの操作と直結したリニアなレスポンス性を発揮する。
また、e:HEVはメカニカルな変速機構を持たないが、『Honda S+ Shift』作動時にはパドル操作による変速も可能となり、まるで有段ギアを変速したかのようなドライブフィールを実現しているとのこと。
なお、『Honda S+ Shift』という名前の由来については「S600やS2000、タイプSなど、ホンダの操る喜びの根源となるスポーツスピリットを表すモデル・技術に冠される『S』に加え、『Synchronize』『Special』『Sensational』など、本機能がもたらす新たな価値を『+(プラス)』し、ヒトとクルマを新たな世界に『Shift(シフト)』させていく」という思いが込められている。
今回発表された『Honda S+ Shift』は、今後発売されるe:HEVのハイブリッドモデルに順次搭載が予定されており、最初の搭載車種はジャパンモビリティショー2023でお披露目された新型プレリュードとなる。そして、今回のプレスリリース内で新型プレリュードの発売時期について「2025年に発売予定」と明らかにされた。
あわせて、ホンダの欧州法人であるホンダモーターヨーロッパもプレスリリースを発行し、新型となる6代目プレリュードについて「欧州では2026年初頭に発売される」と発表している。
「『プレリュード』はホンダを象徴する車名だ。最新モデルでは、現在のホンダのトレードマークであるハイブリッド性能と、最新のダイナミック技術を搭載することで、その伝統をさらに発展させることを約束する」とコメントしたのは、ホンダモーターヨーロッパのハンス・デ・イェーガー上級副社長。
「新型プレリュードは、卓越した効率性だけでなく、このモデルの特徴である“運転する楽しさ”を提供することも目指している。これまで非常に好評を受けているだけに、ヨーロッパでの発売を心待ちにしている」
発売時期や搭載技術などが明らかにされ、いよいよ発売が近づいていることを感じる新型プレリュード。2025年1月の東京オートサロンではエアロパーツ装着のカスタマイズモデル『プレリュード・プロトタイプ』が初公開される予定で、こちらも気になる存在になるだろう。